- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県行田市
- 広報紙名 : 市報ぎょうだ 令和7年3月号No.945
■ユニークな観光ガイドを目指す
小出 正廣さん(持田・76歳)
今月は行田外国語観光ガイドボランティア会会長として、外国の方と市民の交流を促進し、市の魅力を発信する活動をしている小出正廣さんを紹介します。
小出さんは新潟県小千谷市の出身で、市内のタケダ理研工業株式会社(現:株式会社アドバンテスト)への就職を機に22歳の時に行田市に転入。技術職として働き、40歳から8年間はアメリカへ、その後の7年間は韓国への転勤を経験しました。こうした転勤で海外に渡った際に現地のボランティア団体が海外から来た子どもなどに勉強を教えているのを見たことや、小出さん自身が生活や言葉で助けてもらった経験から「自分も海外から来る人の助けになりたい」との思いで平成29年に行田外国語観光ガイドボランティア会を設立したそうです。
同会は、観光ガイドとして行田市に訪れた外国の方などの案内をする他、市内の観光やイベントのチラシ、ポスターの翻訳なども行っています。小出さんはガイドをする際、イラストや写真などを活用しながら、市の歴史と合わせて同年に世界で起こった出来事を紹介したり、市の歴史などと類似している事柄を交えて紹介したりと、外国の方にも分かりやすい説明や解説を心掛けています。これまでに培ってきた行田の歴史についての知識だけでなく、自身が渡航した10カ国以上の外国の歴史にも触れたガイドをすることで、相手の興味を引き出しながら行田の魅力を伝えています。
同会の設立から8年が経過し、これまで2、000人以上の方をガイドしてきたそうですが、現在は活動の幅を広げていくため、若いメンバーの勧誘や現場研修などを通じて、より良いガイドを目指すことに力を入れています。
「敗者復活戦ができる社会になってほしい」と語る小出さん。仕事で当時の上司から「失敗しても次に生かしてほしい」と新たなプロジェクトを任され、過去の経験を糧に成功させることができたそうです。こうした経験から「若い人はたくさん経験をして、失敗しても諦めずに再チャレンジしてほしい」と、これからの時代を生きる若い人たちにメッセージを残します。