くらし 〔特集〕人生100年時代!シニア活躍 シルバー人材センター(2)

■活躍シニア 01 福田雅雄さん
・南部地区
・76歳
・加入歴11年
・主な就業内容…植木の剪定
~シルバーが、長年の夢を実現させてくれた~

◇自分で植木屋をやるのがずっと夢だった
子どもの頃から植木が好きで、植木屋さんになりたかったという福田さん。定年を迎えたらシルバー人材センターへ入会することを決めていたそう。「自分で植木屋を始めるという手もありましたが、上尾のシルバーに入会した会社の先輩から、開業してチラシを何千枚も撒いても、連絡がくるのは1、2件。シルバーなら初めからたくさんのお客さんがいて、事務もやってくれるので営業せずに済む、と聞いたんです。こんな都合のいい条件でこの歳で働けるなんて、ありがたいことです」

◇信条は〔きれい・早い・安い〕の三拍子
福田さんが仕事で心がけているのは、仕上がりがきれいで、かつ時間をかけないこと。「矛盾してますけど、プロとしてそれを両立させて、〔きれい・早い・安い〕剪定を提供したいんです。お客さんに『さっぱりしたね』と喜んでもらえるのが嬉しいですね」

◇『シルバー』は、自分のスキルを磨ける場所
「シルバーの良いところは、この年齢でも世の中の役に立つことができて、自分も技術を身につけられること。こんないいことはないですよ。それに趣味だけだったら、ここまで本格的にはできていないと思います」
現在1,000軒を超えるお客さんから依頼を受ける植木班ですが、22人全員が植木の剪定未経験者だったのだそう。
「私は個人的に植木の専門学校(県公共職業訓練造園講座)を修了して、最近は各方面の植木剪定講座の講師も引き受けていますが、やっぱり学校で教わることよりも現場で学ぶことの方が圧倒的に多いんです。私も入会した当時は指導係の林さんに大変お世話になりました。特に北本シルバーの植木班には、良い指導システムができています。現場は安全のため必ず2人体制ですし、未経験の人でも安心ですよ」

◇やってみたいことがあるなら、ぜひ説明会へ
植木業務をはじめ、シルバーの仕事をやってみたい人は多いのではないか、という福田さん。「そういう人にはまず入会説明会に足を運んでほしいですね。その時は、ぜひ植木班にも興味を持って話を聞いてもらえたら嬉しいです」

■〔Column〕シルバー人材センターは会員自身が運営する自主自立の団体
シルバー人材センターは会員により自主的に運営される団体で、理事長や理事といった役員も、主に会員の中から選出されます。市から補助金も支出されていますが、財政は独立採算制で、運営の方針や予算、活動内容は総会や毎月の理事会で決定する仕組みになっています。
シルバーは発注者と契約を結び、会員の中から、本人の希望等を踏まえて仕事に適した人を選び、就業してもらいます。仕事の完成後、発注者から支払われた契約金をもとに、各会員の従事した仕事に応じ配分金が支払われます。

※令和8年度からは新たな契約方式に変わります。