子育て 【特集】大切なあなたに知ってほしい こどもの権利(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県富士見市
- 広報紙名 : 広報富士見 令和7年10月号
■全てのこどもが将来にわたって幸せな生活ができる社会を目指して
国では、日本国憲法および児童の権利に関する条約(通称:子どもの権利条約)の精神にのっとり、全てのこどもが将来にわたって幸福な生活を送ることができる社会の実現を目指して、こども施策の基本理念などを定めた「こども基本法」が令和5年4月に施行されました。
同年12月に閣議決定された「こども大綱」には、「こどもまんなか社会」について、全てのこども・若者が、自立した個人としてひとしく健やかに成長することができ、心身の状況、置かれている環境などにかかわらず、ひとしくその権利の擁護が図られ、身体的・精神的・社会的に将来にわたって幸せな状態(ウェルビーイング)で生活を送ることができる社会として明示しています。
■全てのこどもが生まれながらに権利を持つ
市でも、これまで以上にこども施策を総合的かつ一体的に推進し、切れ目のない支援を進めていくため、こども大綱の趣旨を踏まえ、さらにこれまでのこども・子育て分野の計画を包含した「富士見市こども計画」を令和7年3月に策定しました。この計画において、基本目標の一つ目に「こどもの権利擁護、意見の反映」を掲げています。
権利(人権)は、誰もが当たり前に持っています。一人ひとりが自分らしく幸せに生きるため、お互いの意見や気持ちを大切にしながら家庭・学校・地域で安全に安心して生活するために必要なものです。
3ページではこどもでも読みやすいようにやさしい言葉で説明していますので、権利を守るために何ができるかを考えてみませんか。
◇富士見市子どもを守る地域協議会
本市で暮らすこどもたちが安全に安心して生活できるように、こどもに関わる機関や団体が適切な連携と対応を行うための協議会です。
■こどもには、どんな権利(けんり)があるの?
世界中(せかいじゅう)の全(すべ)てのこどもが生(う)まれたときから持(も)っている権利(けんり)についてまとめた「子(こ)どもの権利条約(けんりじょうやく)」では、大(おおき)く分(わ)けて、次(つぎ)の4つのこどもの権利(けんり)を守(まも)るように決(き)められています。
※このページは、こどもでも読(よ)めるように、やさしい言葉(ことば)で書(か)いています。ぜひ、大人(おとな)の人(ひと)と読(よ)んでみてください。
◇生(い)きる権利(けんり)
こどもは、周(まわ)りの大人(おとな)に守(まも)られて、安全(あんぜん)に安心(あんしん)して暮(く)らせる権利(けんり)があります。どんな理由(りゆう)があっても暴力(ぼうりょく)を受(う)けたり、いじめられたりしていい存在(そんざい)ではありません。
・命(いのち)が守(まも)られて、安全(あんぜん)に安心(あんしん)して暮(く)らせること
・叩(たた)かれたり、ひどいことを言(い)われたりしないこと
・病気(びょうき)のときに、病院(びょういん)などで手当(てあ)てを受(う)けることができること
◇守(まも)られる権利(けんリ)
保護者(ほごしゃ)の人(ひと)や周(まわ)りの大人(おとな)の人(ひと)に守(まも)ってもらえる権利(けんり)があります。一人(ひとり)ひとりにそれぞれ違(ちが)うところがあって、それぞれの良(よ)さがあります。
ありのままの自分(じぶん)を大切(たいせつ)にしてもらえる権利(けんり)があります。
・保護者(ほごしゃ)の人(ひと)や周(まわ)りの大人(おとな)の人(ひと)に守(まも)ってもらえること
・一人(ひとり)ひとりに違(ちが)いがあり、ありのままの自分(じぶん)が大切(たいせつ)にされること
・虐待(ぎゃくたい)、いじめ、体罰(たいばつ)、差別(さべつ)などから守(まも)られること
・つらく困(こま)ったときには、安心(あんしん)して相談(そうだん)できること
・身体(からだ)や心(こころ)が傷(きず)ついたときは、回復(かいふく)するまで手当(てあて)をしてもらえること
◇育(そだ)つ権利(けんり)
いろんな人(ひと)との関(かか)わりの中(なか)で遊(あそ)んだり、勉強(べんきょう)したり、休(やす)んだり、健康(けんこう)に毎日(まいにち)を過(す)ごす権利(けんり)があります。
・元気(げんき)に、健康(けんこう)に毎日(まいにち)を過(す)ごせること
・教育(きょういく)を受(う)けられること
・遊(あそ)び、スポーツ、芸術(げいじゅつ)などを楽(たの)しめること
・疲(つか)れたときに、休(やす)むことができること
・失敗(しっぱい)しても何度(なんど)でもやり直(なお)せること
◇自分(じぶん)の気持(きも)ちを言(い)う権利(けんり)
自分(じぶん)に関係(かんけい)のあることについて教(おし)えてもらえたり、自分(じぶん)の話(はなし)を聞(き)いて大切(たいせつ)に受(う)け止(と)めてもらえたりする権利(けんり)があります。社会(しゃかい)の一員(いちいん)として、意見(いけん)を言(い)うことができます。
・自分(じぶん)の話(はなし)を聞(き)いてもらえること
・自分(じぶん)の意見(いけん)を大切(たいせつ)に受(う)け止(と)めてもらえること
・自分(じぶん)の意見(いけん)は途中(とちゅう)で変(か)わったりしてもいいこと
・自分(じぶん)のことについて教(おし)えてもらえること
・みんなで話(はな)し合(あ)って決(き)めること
・考(かんが)えや感(かん)じたことを自由(じゆう)に表現(ひょうげん)できること
・仲間(なかま)と社会(しゃかい)の活動(かつどう)に参加(さんか)できること
・社会(しゃかい)の一員(いちいん)として、こどもの立場(たちば)で意見(いけん)を言(い)えること
●自分(じぶん)の権利(けんり)も、みんなの権利(けんり)も同(おな)じように大切(たいせつ)にしましょう
大人(おとな)が守(まも)ることはもちろんですが、こどものみんなも、自分(じぶん)の権利(けんり)を大切(たいせつ)にするのと同(おな)じように、他(ほか)の人(ひと)の権利(けんり)も大切(たいせつ)にすることで、みんなの権利(けんり)が守(まも)られます。
「自分(じぶん)だけが良(よ)ければいい」ではなく、「お互(たが)いに大切(たいせつ)な存在(そんざい)として思(おも)いやり、違(ちが)いを認(みと)め合(あ)いながら尊重(そんちょう)し合(あ)える関係(かんけい)」を大切(たいせつ)にしていきましょう。
