- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県幸手市
- 広報紙名 : 広報さって 2025年(令和7年)10月号
■「38%!」
幸手市長 木村純夫
日本の食糧自給率は現在、カロリーベースで38%。因みに、カナダ、オーストラリアは共に200%超。フランス、アメリカは100%超。イギリスは50%強。一方、21世紀半ばに世界人口は、約97億人(現在は約80億人)に達すると推計されています。そして今、日本は「令和の米騒動」の渦中で、改めて農業政策の抜本的な対策が不可避です。きれいな空気と水と土は、あらゆる生命を支える土台。とりわけ、土を礎(いしずえ)とした農業基盤は、健康・生命の安全と切っても切れない関係にあります。先人たちは「身土不二(しんどふじ)」(人間の体とそれが生きる土地は一体であり、切り離せない関係=その土地の恵みを最大限に活かす)と、食の諺(ことわざ)に託しています。そして長く良い土づくりを求めた先人の努力から、多くの知識を得て、新たな農業技術が進展しています。
かかる中、幸手市では「ゆめファーム全農」(神明内地区:約9ha)による施設園芸トレーニングセンター、「土地改良事業」(上高野地区:約30ha)による先進的な施設園芸農業プロジェクトが進行しています。これらの事業を関係者・市民・行政が一丸となり、一日も早く軌道に乗せることが、農業環境の整備・保全、愉しく稼げる農業、食料安全保障そして、ひいては幸手市の発展に繋がると確信します。