くらし 特集 認知症を知る・支える・繋がる(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県鳩山町
- 広報紙名 : 広報はとやま 令和7年9月号
毎年9月は「アルツハイマー月間」、また毎年9月21日は「世界アルツハイマーデー」です。認知症になっても、住み慣れた町で自分らしく暮らし続けたい。その思いを支えるのは、家族だけでなく地域のみなさん一人ひとりの理解と協力です。
国では、「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」に基づき、認知症に関する施策を進めていくための認知症施策推進基本計画を策定しました。その中で、「認知症になったら何もできなくなるのではなく、認知症になってからも、一人ひとりができることや、やりたいことがあり、住み慣れた地域で仲間等とつながりながら、希望を持って自分らしく暮らし続けることができる」という「新しい認知症観」を示しました。
認知症の人を単に支える対象としてとらえるのではなく、認知症の人を含めた一人ひとりが、その個性と能力を十分に発揮しながら、共に支えあって生きることが重要です。
認知症は進行性の病気ですが、早期発見、早期治療で症状の進行を緩やかにしたり、場合によっては症状が改善する可能性もあることが分かってきました。「ひょっとして?」と思ったら、まずは相談してみましょう。
今回の特集では認知症の正しい理解と、町の取り組みをご紹介します。
■認知症検診を受診して下さい!
町では、認知症の早期発見・早期治療のため、満70歳と75歳の方を対象に認知症検診を実施しています。受診票は、令和7年6月に郵送でお届けしています。検診は無料ですので、対象となる方は、ぜひこの機会にご自身の状態をチェックしてみてください。
▽令和7年度実施期間
令和7年6月1日(日)〜12月25日(木)
(1)医療機関を予約・受診
(2)認知症検診チェック票によるスクリーニング検査
(3)検診受診後
検診のお知らせと共に送付している「認知症検診受診者の方へ」を記入の上、令和8年1月9日までに、町地域包括支援センターまで返送してください。
■考え方を変えよう!新しい認知症観
新しい認知症観とは認知症になったら何もできなくなるのではなく、認知症になってからも、一人ひとりが個人としてできること・やりたいことがあり、住み慣れた地域で仲間等とつながりながら、希望を持って自分らしく暮らし続けることができるという考え方です。
▽これまでの認知症観
(他人ごと、問題重視、疎外、絶望)
(1)他人ごと、目をそらす、先送り
(2)認知症だと何もわからない、出来なくなる
(3)本人は話せない/声を聞かない
(4)おかしな言動で周りが困る
(5)危険重視
(6)周囲が決める
(7)本人は支援される一方
(8)認知症は恥ずかしい、隠す
(9)地域で暮らすのは無理
(10)暗い、萎縮、あきらめ、絶望的
▽新しい認知症観
(わがごと、可能性重視、ともに、希望)
(1)わがごと、向き合う、備える
(2)わかること、できることが豊富にある
(3)本人は声を出せる/声を聞く
(4)本人が認知症バリアの中で一番困っている。本人なりの意思がある。
(5)あたりまえごと(人権)重視。自由と安全のバランス
(6)本人が決める(決められるように支援)
(7)本人は支え手でもある。支え-支えられる関係
(8)認知症でも自分は自分、オープンに
(9)地域の一員として暮らし、活躍
(10)楽しい、のびのび、あきらめず、希望を
出典:令和6年度認知症地域支援推進員研修資料
■地域包括ケア漫画「みんないつかは年をとる」
埼玉県では、「地域包括ケアシステム」や「認知症」などについての理解を深める地域包括ケア漫画「みんないつかは年をとる」を作成しました。
高齢になっても住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられるよう、認知症のある人への誤解や接し方、家族や地域の見守りについて、1巻から11巻の漫画で楽しく理解することができます。
※詳細は本紙をご覧ください。