- 発行日 :
- 自治体名 : 東京都足立区
- 広報紙名 : あだち広報 2025年7月10日号
大地震発生後、自宅に倒壊の危険がなければ「在宅避難」が有力な選択肢となります。電気・水道・ガスなどのライフラインが機能せず、普段通りの生活が送れない状況を乗り切るために、今から備えましょう。
※復旧までの日数は、東京都防災ホームページ「首都直下地震等による東京の被害想定」を参照
■電気が止まった!〔復旧まで約4日〕
電気が止まると、照明が使用できなくなるだけでなく、生活のあらゆる部分に影響が出ます。
◆(1)ランタン・懐中電灯
自宅の中でも、暗闇は危険です。安全に過ごすために光源を確保しましょう。定期的に、使用できるかの確認も忘れずに!
・水の入ったペットボトルを懐中電灯で下から照らすと、簡易ランタンに
◆(2)モバイルバッテリー
連絡や情報収集の手段としてスマートフォンは便利ですが、バッテリーはすぐに減ってしまいます。モバイルバッテリーを用意するほか、電気製品に電力を供給できるポータブル電源があるとさらに安心です。
・充電式のほかに、ソーラー式や乾電池式も用意しておくと安心
◆(3)ラジオ
停電や通信障害により、テレビなどで情報収集することができません。ラジオで最新の情報を得られるよう準備しましょう。
・手回しで充電できるタイプや乾電池式がオススメ
▽通電火災にご用心! 感震ブレーカー設置費用を助成します
停電から再通電する際、電源プラグがつながったままの電気機器などから火災が発生する恐れがあります。その予防には、地震の揺れを感知して自動的にブレーカーを落とす「感震ブレーカー」が有効です。区では、感震ブレーカーの設置費用を助成します。
※助成は木造住宅のみ対象。工事前に申し込みが必要
7月15日(火)から申し込み受け付け。対象地域を区内全域に拡大します!
■水が出ない!〔復旧まで約17日(上水道の復旧日数。下水道の復旧日数は約21日)〕
水道が使えなくなると、お風呂やトイレの使用が制限され、健康への影響が懸念されます。
◆(1)水なしで使える衛生用品
水道が使えない間は、入浴や歯みがきなどが困難になります。水を使わなくても身体(からだ)を清潔に保てるグッズを用意しましょう。
・オーラルケア用品、ウェットティッシュ、ドライシャンプー
◆(2)簡易トイレ
排せつは生理現象であり我慢できません。1人あたり15回分(1日5回×(かける)3日分)は用意しておきましょう。
・防臭効果が優れているものがオススメ。トイレットペーパーの用意も忘れずに
▽給水場所を事前にチェック
区内には、東京都水道局の災害時給水ステーション(全9カ所)があります。水は非常に重いため、運ぶときはリュックサックやキャリーカートがオススメです。
ごみ袋を二重にしてリュックサックなどにセット
↓
給水する
↓
袋の先端を結ぶ(中の袋も結ぶ)
■ガスが使えない!〔復旧まで42日〕
ガスは、ライフラインの中でも復旧まで比較的時間がかかります。
◆(1)非常食
火を使った調理が困難になります。温めなくても美味(おい)しく食べられるものを用意しましょう。発災直後は物流が滞るため、少なくとも3日分、できれば1週間分用意しましょう。
・主食・主菜・副菜などをバランス良くそろえましょう
・甘いものには、リラックス効果もあります
▽どの非常食を買うか迷ったときは…
足立区限定でお得に購入できる備蓄食品セットをご用意しています。
・水なしで、温めなくてもすぐに食べられます
◆(2)コンロ
食中毒防止の観点から、食材に火を通せる器具は重要です。また、お湯を沸かせば、簡易湯たんぽにするなど様々な場面で使用できます。
・カセットコンロ…特に体調管理が重要な乳幼児や高齢者がいる家庭は必須
・ガスボンベ…使用期限は製造から約7年。定期的に使い切りましょう
■災害関連死を防ごう
◆災害関連死とは?
災害時の避難生活中の身体的負担による疾病などで死亡し、「災害弔慰金の支給等に関する法律」に基づき、災害が原因であると認められたものをいいます。
東日本大震災時に災害関連死で亡くなった方のうち、約9割が70歳以上だったというデータ(内閣府「災害関連死事例集(増補版)」)があり、高齢者の死亡リスクが高いことが分かります。
▽東日本大震災時に災害関連死で亡くなった方の年齢割合
70歳以上:約87パーセント
69歳以下:約13パーセント
「高齢者のリスクが高い」
▽災害関連死の代表的な原因
・避難生活による肉体的・精神的疲労
・劣悪な生活環境による疾患(感染症・誤嚥(ごえん)性肺炎など)
・長時間同じ体勢で過ごすことによる、エコノミークラス症候群の発症
▽災害関連死から命を守るために
・軽い体操やストレッチをする
・こまめに水分補給をする
・食料や水、衛生用品を備蓄しておく
◆暑さ・寒さ対策も忘れずに
電気やガスが止まると、冷暖房機器が使えなくなります。暑い時期には「うちわ」や「ぬれたタオル」、「冷却グッズ」など、寒い時期には「カイロ」や「毛布」、「重ね着できる服」などが有効です。
◆東京備蓄ナビでチェック! 世帯構成に合わせた備蓄を
いざというときのためにどのような備蓄が必要か、東京備蓄ナビを使って確認してみましょう。3つの質問に答えるだけで、世帯で備蓄すべき品目と必要量が分かります!
◆足立区防災アプリで災害に関する最新情報を入手できます
▽足立区防災アプリの機能
・各種防災マップ…避難所の開設・混雑状況などがリアルタイムで分かります。
・避難情報の通知…避難指示などの発令を自動通知(プッシュ通知)でお知らせします。
・気象・交通情報…気象や電車の運行、ライフラインの情報などが確認できます。
※英語・中国語・韓国語など、11言語に対応。ほかにも防災行政無線の放送内容を確認できるなど、様々な機能があります。
※耐震助成制度を本紙12面で紹介しています。
問い合わせ先:災害対策係
【電話】03-3880-5836