くらし 持続可能な地域公共交通網の構築に向けて

~誰も取り残さない公共交通実現について、考える機会に~
(11.住み続けられるまちづくりを)
(9.産業と技術革新の基盤をつくろう)

地域公共交通は、人口減少や少子化に伴う鉄道、バスなどの利用者の減、運輸業での運転手の労働時間にかかる規制強化、運送事業に携わる運転手の高齢化や新規従事者の不足など、業界全体として全国各地で多くの問題を抱えていて、妙高市も例外ではありません。
そのような状況の中、市は、令和6年度末に「市地域公共交通計画」を策定(更新)し、現状や課題を整理した上で取り組むべき施策などをまとめました。
課題解決に向け、効率性と利便性を損なわない見直しや転換が求められています。
鉄道とバスとの乗継ぎなど交通機関相互の調整や地域の実情に応じながら、買い物や通院、通学といった地域住民の生活支援や観光などの産業活動の基盤として重要な役割を果たしている地域公共交通の維持に努めているところです。

■市地域公共交通計画(令和7~11年度)の概要
[計画の目的]
令和7年度からの5年間における市の公共交通のあり方を整理し、今後、より一層進む住民の高齢化や、運転免許証の返納者の増加による公共交通のニーズへの対応、観光エリアにおける住民と観光客の移動の両立などの課題解決の方向性を定め、地域の実情に即した持続可能な地域公共交通を実現すること。

[基本方針]
みんなでつくる市民・観光客の“したい”がかなえられる公共交通

[3つの目標(柱)]
・市民も観光客も便利に利用できる公共交通サービスの整備
・みんなでつくる(官民共創)公共交通の実現
・公共交通によるSDGs未来都市への貢献
※本計画における3つの目標に対応する評価指標を設定するとともに、計画を進めるにあたりPDCAサイクルに従い、協議会において、計画の進捗確認、評価・見直しを行うこととしています

運行事業者・有識者・関係者・行政などから構成される「市地域公共交通協議会」において、検討や議論を重ねたうえで市が行ったパブリックコメントなどを通じた意見募集を経て計画の策定に至っています

『地域公共交通計画全文』は、本紙またはPDF版掲載の二次元コードよりご覧ください。

■市営バス車両(妙高高原地域)
妙高市が誕生した20年前(平成17年4月時点)は、市内では民間運行の路線バスが28路線も存在しましたが、現在は2路線となっていて、路線廃止されたエリアでは市営バスやコミュニティバス、乗合タクシーなどに形態を変更しながら運行しています。

■地域特性や利用目的に合わせてさまざまな運行形態を採用
○コミュニティバスの現状
・NPO法人いきいき・長沢(H18~)…1路線
・NPO法人ふるさとづくり妙高(H21~)…3路線
・NPO法人みずほっと(R2~)…2路線

『コミバスの詳細』は、本紙またはPDF版掲載の二次元コードよりご覧ください。

○AIデマンド型乗合タクシー「チョイソコみょうこう」の現状
交通空白地の解消に向けた取組として運行開始
令和4年10月~実証運行
令和5年4月~本格運行
10月~まちなか住宅街に停留所を拡充
※まちなか住宅街:新井市街地や北新井駅周辺の病院や商業施設など
※10月4日(土)以降に市複合施設(まちなか+(ぷらす))に停留所を設置予定
運行区域…斐太地区、水上地区・姫川原地区の一部、まちなか
運行日及び時間…週3回(月・水・金曜)8時30分~15時
運賃…300円(障がい者手帳の所持者150円、高齢者等バス利用乗車証の所持者100円、中学生以下無料[ジュニアパス利用時])
運行事業者…新井タクシー(水上地区・姫川原地区の一部・まちなか)、アイエムタクシー(斐太地区・まちなか)
事前に会員登録が必要

『チョイソコの詳細』は、本紙またはPDF版掲載の二次元コードよりご覧ください。

路線バスなどが廃止となったことで、交通空白地が生じないように地域や事業者と連携しながら移動手段を確保しています

■官民共創の取組で地域に親しまれ、そして愛される開業10周年の第三セクター「えちごトキめき鉄道」
市内だけに留まらず、近隣市までの通勤・通学など市民の広域的な移動手段の中心である「えちごトキめき鉄道」は、利用者の減少などによって厳しい経営状況にあり、10月から運賃値上げとなっています。市は、利便性向上や持続的な安定経営に向けた支援を継続しながら、沿線市などとも連携し、利用促進の取組を推進しています。また、市も構成メンバーとなっている「えちごトキめき鉄道活性化協議会」では、「列車を見たら手を振ろうキャンペーン」や沿線市・トキ鉄関連の景品が当たる「乗車キャンペーン」などを企画しながら利用者増加を今後も図っていきます。

『市内の公共交通機関情報』は、本紙またはPDF版掲載の二次元コードよりご覧ください。

私たちの暮らしを支え、人と地域を結ぶたいせつな公共交通を守るために身近な「マイレール」「マイバス」に愛着を持つことは非常に重要です。
そして、持続可能な運行を行い、地域の未来をつなぐためには、利用者増加が欠かせません。
環境にもやさしく、脱炭素にも貢献する公共交通機関を積極的に利用しましょう!!

問合せ:環境生活課 生活・交通グループ
【電話】74-0032