子育て 美浜中学校開校50周年~創造・誠実・友愛~未来へつなぐ、50年の軌跡(3)

■INTERVIEW つなぐ次の50年へ
これまで成長と発展を続けてきた美浜中学校。これからの教育や生徒たちへの想いを聞いてみました。

▽第8期卒業生 美浜中学校 高木 健吾 校長
これまでの50年間で、多くの生徒が美浜中学校で学び、仲間との絆を深め、巣立っていきました。その間、地域の皆さまには、本校の教育活動に多くのご理解ご協力をいただいたことと感謝申し上げます。
50年前、美浜中学校1期生の皆さまが「自分たちの学校を自分たちの力で」という熱意のもと、学校の礎を築かれました。それは、今に続く文化祭や体育祭、修学旅行等の学校行事や学習の様子を写した当時の卒業アルバムの中に見ることができます。そして、その自主自立の精神は、現在も受け継がれているように感じています。
昨今の少子高齢化により、本校の生徒数も減少し、令和6年度の全校生徒は187人となりました。しかし、エネルギー環境学習やふるさと探求学習といった学習活動や部活動、校外での活動において、さまざまな個性を生かして多くの生徒が活躍しています。
そのような今、私は生徒たちには「自分の考えをもち、自分の考えを表現できる力」「人を大切にする力」「何度でもやり直す力」をもった大人に育ってほしいと思っています。これから、さまざまな体験をし、そのたびに成功も失敗もたくさん経験することでしょう。それでも、「何度でもやり直し、必ずやり通す」そういった力もつけてほしいと思っています。今後も、そのような思いで生徒たちのサポートをしていきます。
地域の皆さまには、引き続き学校教育へのご理解ご協力をいただき、地域から生徒たちの成長を見守っていただければと思います。

※「高木」の「高」は環境依存文字のため、置き換えています。正式表記は本紙をご覧ください。

▽第1期卒業生 美浜町教育委員会 加藤 浩 教育長
美浜中学校が開校50周年を迎えました。教育長として、また第一期卒業生としてこの機に立ち会えたことを光栄に思います。
当時は、とにかく校舎が新しくきれいだったこと、生徒が多くなり賑やかになったなということ、それまであまり触れ合うことがなかった他校の生徒と本当に自然に打ち解けていたなという印象です。
今思い返しても、毎日が新鮮で充実した日々を送っていたのかなと思います。高校卒業までの18年間を通しても一番明るく楽しい時間だったかもしれません。
学校は、生徒一人ひとりの人格形成に大きく寄与するだけではなく、地域社会と一体となって地域の健全な発展に貢献する役割を担ってきました。多くのものがそうであるように、教育に求められるものも時代と共に変遷しています。学校教育においても、能動的かつ主体的に学ぶ力、自ら問いを立て考え、そして課題を解決していく力を伸ばすことが一層求められています。将来の予測が困難といわれるこの時代には、変化を受け入れつつ、しなやかに適応し生きる力が必要です。
社会で新たなひずみが散見される今こそ、弱者に寄り添いつつ、個人や社会のさまざまな面において、対立を乗り越え上位概念で手を結ぶことのできる関係構築力が重要だと考えています。
「教育」は将来に向けた投資であり、そのあり方は我々の未来を大きく左右するといわれます。学校教育だけではなく、これからも政策としての「教育」をしっかりと推し進めてまいります。

■開校50周年を記念して記念式典と記念イベントが行われました
▽美浜中学校開校50周年記念事業 石川佳純47都道府県サンクスツアーin福井・美浜町を開催
3月2日に、石川佳純47都道府県サンクスツアーin福井・美浜町が美浜中学校体育館で開催され、町内の小学生から高校生約80人とその保護者を含む観覧者約140人が参加しました。このイベントは、卓球女子五輪メダリストの石川佳純さんが卓球を通じて経験した魅力やスポーツの楽しさを、全国各地の子どもたちとの交流を通して伝える事を目的としており、今回同校の開校50周年記念事業として行われました。
イベントでは、会場に設置された卓球台を石川さんが回り、一人ひとりのフォームや球筋等を見て、指導をされた他、参加者とのミニゲームや全員参加のラリーが行われ会場は、盛り上がっていました。
またトークショーも行われ、参加者から石川さんに質問をして経験談を教えてもらったり、全国大会に初出場する美浜中女子卓球部に「勝つ方法を常に考えながら、晴れ舞台を楽しんで」とエールが送られていました。

▽美浜中学校開校50周年記念式典を開催
3月12日に、美浜中学校開校50周年記念式典が同校で行われ、歴代の校長先生や来賓、美浜中学校の生徒及び教職員約240人が参列しました。
式典で、戸嶋町長は祝辞で「本校には、これまで多くの先輩や先生方が作り上げてきた、豊かな校風と素晴らしい伝統があります。我々は、こうした本校に誇りを持ち、しっかりと受け継ぎ、次の世代に繋げていかなければなりません。町としても、町の将来を担う子どもたちの健全な育成に向けて充実した教育機関となるよう、さまざまな観点から支援に努めていきます」と述べました。
また、美浜中学校同窓会を代表して中川文雄同窓会長から新調された校旗の贈呈が行われた他、記念映像の上映や同中学校卒業生でパッケージデザイナーの高木直也氏による記念講演会が行われました。

※「高木」の「高」は環境依存文字のため、置き換えています。正式表記は本紙をご覧ください。