くらし 飛躍の年二〇二五を迎え
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- 発行日 :
- 自治体名 : 長野県小海町
- 広報紙名 : 小海町公民館報 第556号
小海町長 黒澤弘
町民の皆様、新年明けましておめでとうございます。輝かしい新春を迎えられ希望に満ちた新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。本年は巳年であります。巳という漢字は胎児をかたどっているそうで、新たな生命が生まれるイメージが平和を象徴していると言われています。令和七年が皆様方にとりまして平和で稔りの多い年でありますことをご祈念申し上げます。
私の二期目の最終年に当たり、これまで以上に緊張感を持ち、町民の皆様方からの信任を得て、町職員とともに力強く精力的に町政を進めていく所存であります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
昨年を振り返りますと、元旦に能登半島地震が発生し、大きな被害に見舞われました。犠牲となられた皆様方に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、被災されました方々に心からお見舞いを申し上げます。復興が進み始めた九月、さらに能登半島を豪雨が襲い、まだ三五〇人を超える方(十二月十七日時点)が避難所で生活を送っているとのことです。長野県では地震災害に対し「チーム長野」を結成し、各地の支援を行いました。小海町からは輪島市へ昨年三月に三名、四月に二名それぞれ一週間の日程で職員を派遣しました。一日も早い復興を願うところでございます。
中部横断自動車道の早期全線開通を目指し、2024ROUTE日本海─太平洋促進大会が、十月二十三日当町のガトーキングダム小海で開催されました。中部横断自動車道の未整備区間である北杜市と佐久地域で交互に開催しており、佐久地域では四〇〇人規模の収容施設が限られることからこれまでは佐久市において開催されましたが、昨年は小海町、南牧村での開催を検討しガトーキングダム小海での開催となりました。県内外の沿線市町村関係者、女性みちの会関係者など三〇〇人を超える方々が集まり、意見発表におきまして、産業・雇用の創出、観光人口や定住人口の増加、災害時の孤立回避、海産物の流通の変化など全線開通を期待する提言がされました。
町の基幹産業の一つであります農業は、高温により苗の定植後の生育に支障を来しましたが、販売額ではJA関係で蔬菜類前年対比一〇二%、花卉類八十二%となりました。資材の高騰や高温干ばつの影響を受け、農家の皆様には大変なご苦労があったと思います。近年は異常気象が続いている訳ですが、本年は、安定した栽培ができるよう望むところであります。
ワイン用ブドウにつきましては、地域おこし協力隊である「ノーマンズ」の圃場から昨秋に約二〇〇kgの収穫ができ、現在熟成させている最中です。今年の夏頃には小海町産ワインの発表ができると見込んでおりますので、楽しみにしていただきたいと思います。
小海駅舎とアルルにつきましては、キッズ世代から中高生の利用促進を検討し、一昨年から継続しているエキウエ自習室の運営やアルル内のイベント開催などを実施してきました。今後につきましても(株)Vitalize小海支社長のプログラミング教室やJR小海線関連の展示など、人が集まり交流できるイベントなどを開催してまいりますのでご意見をお寄せいただければ幸いです。
また、企業版ふるさと納税の制度を活用し、昨年八月九日には、佐久地域の小中学生十五人でつくる「小海くじら児童合唱団」が小海駅のホームを利用してコンサートを行いました。本年十一月に小海小学校体育館で行われる本公演のプレコンサートとして位置づけ、民話「くじらの夫婦」のオリジナルを作曲し、オペラという形で開催ができますことは大変ありがたいことです。
福祉関係につきましては、障がいのある方が地域で住み続ける場所の一つとなるグループホームの建設に着手してまいります。隣接地に高齢者住宅等の施設整備をし、「誰もが安心して住みやすいまちづくり」を進めて参ります。
交通体系につきましては、抜本的見直しを行っております。昼間の路線バスの代替として一昨年十一月から親沢線が試験運行を経てタクシー利用助成方式に移行し、昨年十月からは溝の原線と小海原線の試験運行を実施しております。バス利用者が限られていることなどから目立った混乱も無く、むしろドア・ツー・ドアにより利用者からは良い評価をいただいております。今後も利用者等の要望や改善点を集約しながら進めてまいります。
子育て・教育関係では、児童館の増築を行います。現在、午前中は乳幼児を対象とした子育て支援センター、午後は主に小・中学生を対象とした児童館として運営をしておりますが、この増築事業により、子どもたちが安全にのびのびと活動できる場所が確保できるものと考えております。また学校教育においては、障害を抱えた皆さん、不登校の児童生徒に行政としてしっかり寄り添える組織の構築を、職員体制を含め行うところでございます。そして、今以上に保育園・小学校・中学校と保健分野が連携し、子どもたちの将来にわたる礎の形成に注力してまいります。
松原湖高原スケートセンターが十一月二十三日(土)オープンしました。日中の気温上昇のため一週間遅れのオープンとなりました。十一月末からは町長杯スケート大会、松原湖大会など各種大会が開催され、小海町の小中学生も活躍しております。茅野市・岡谷市でのスケートセンター存続が危ぶまれる中ではありますが、当町では運営方法を工夫し、経費節減を図りながら伝統あるスピードスケートの振興を継続して行ってまいります。ご理解とご協力をお願いいたします。
町政の遂行に対し、町民の皆様全員にお支えいただいておりますことに改めて深く感謝申し上げます。本年も町民の皆様の一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げるとともに、ご健勝とご多幸をご祈念申し上げ新年の挨拶とさせていただきます。