くらし 令和7年度 施政方針(2)

■1 木祖村にあった、魅力ある仕事の創造と魅力の発信「仕事の魅力創造・発信」
木祖村にはお六櫛や画材をはじめとした木工業や畜産、農林業等の産業が営まれています。
また、スキー場、こだまの森、味噌川ダム、鳥居峠、薮原宿などの多彩な観光資源もあります。
これらの資源を活かし、これまで培ってきた産業や仕事の魅力を再発見するとともに、若い世代や村外の方が魅力を感じるものへと変革していく必要があります。そのために以下の施策に取り組みます。

◇継続する主な施策
農業振興においては、とうもろこしの生産量拡大とブランド化に取り組むほか緩衝帯整備事業については前年度と同規模の予算を計上するとともに捕獲従事者の確保を目的とした支援とサルの「追い払い隊」事業を継続します。
また、大型檻によるサルの捕獲の取組も継続します。
林業振興に関しては、公有林整備を推進するとともに森林経営管理制度のもと木曽広域連合とも連携し、私有林整備を積極的に進めます。
産業振興に関しては、地域おこし協力隊の活動を引き続き支援し、お六櫛の担い手育成や木工産業の振興に取り組むほか、森林環境譲与税の活用により下流域の期待に応える生産体制を構築するとともに、創業支援や地域産業活性化支援などを継続し、地域経済の発展につなげます。
また、農業や木工業への新規就業者への補助制度や野菜生産に対する支援のため、立木の伐採に対する補助制度を継続します。

◇新たに取り組む施策
・やぶはら高原スキー場の国設第1ゲレンデに降雪設備(スノーマシン)を整備します。また、さつきクワッドリフトのワイヤー交換に係る補助も実施します。
なお、降雪設備の一部(スノーマシン1機)の導入に当たっては、クラウドファンディングを活用します。
・有害鳥獣対策としての電気柵の設置に係る補助を以下の通り拡充します。
認定農業者の枠を新設…補助率1/2上限15万円
団体設置の場合…上限18万円から20万円に引き上げ
・有害鳥獣の捕獲頭数増加に資するようニホンザルとイノシシの捕獲報奨金を1頭当たり1万円から2万円に倍増します。
・国・県の補助対象外の森林整備に係る作業道の開設・修繕・枝打ち等に対する補助制度を創設します。
・家畜疾病予防など畜産振興のための補助を拡充します。
・地域おこし協力隊員について、これまでの活動支援に加え、新規隊員の募集をより効果的に行うため専門家によるサポート事業を実施します。

■2 村外からの交流人口増大と移住・定住の拡大を図ります「交流・移住の拡大」
村の人口減少が続く中、これを少しでも抑制するためには、移住施策を積極的に推進する必要があります。
また、受け入れの素地となる空き家の活用などを進め、より多くの方に定住していただくことが望まれます。
さらに、移住につながる人を増やすため、交流体験を拡充し、関係人口の増加も図っていく必要があります。
そのために以下の施策に取り組みます。

◇継続する主な施策
移住イベントへの参加などを通じ移住対策を推進するとともに、移住者の住環境の整備のため、空き家バンクの充実を図るほか、空き家の更なる利活用を促進するため、仲介事業者への手数料に対する補助を拡充します。
また、空き家の利活用と危険空き家の除却について制度の周知を図ります。
観光振興策としては、はくさいマラソン大会や日曜画家展などのイベントを開催し、関係人口の増加に取り組むとともにリバーサイドトイレの改修など観光地の魅力向上を図ります。

◇新たに取り組む施策
・薮原駅前に整備する観光拠点の既存建物の解体及び実施設計を進めるほか、駐輪場や駐車場の有効活用を含め、駅前の整備を進めます。
・役場北側の旧森林管理署宿舎を活用した移住促進住宅の建設に着手します。
・薮原宿内の「旧米屋旅館」の活用のあり方について、ワークショップを開催し、研究を進めます。
・移住希望者がインターネット上で空き家の内覧が可能となるVRシステムを導入します。
・移住者向けのガイドパンフレットを全面リニューアルします。
・木祖村郷土館の収蔵品の確認整理を進めるとともに、郷土館を舞台としたアーティスト・イン・レジデンスを開催します。
・縁結び神社の参道(村有地)の修繕を実施します。
・ご当地ボードゲームを作成し、木祖村の魅力発信を強化します。
・村民センターに展示しているSLの塗り替えを住民参加により実施します。