- 発行日 :
- 自治体名 : 静岡県島田市
- 広報紙名 : 広報しまだ 2025年7月号
■4期目の抱負と舵取り
島田市長 染谷絹代
前任期の4年間には、私が就任以来政策の中心に掲げてきた「子育てするなら島田市で」を具現化する、子育て支援施策に注力してまいりました。妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援に向け、「島田市版ネウボラ」を軸とした伴走型支援を着実に推進すると共に、子育てサービスの利便性向上のため「しまいく+(プラス)」をスタートさせました。
次なる4年に向けては、人口減少社会を前提に、縮充(しゅくじゅう)の考え方のもと、限られた資源を効果的、効率的に活用して、持続可能なまちづくりに向けて総力をあげて取り組んでまいります。
今後も、謙虚にかつ初心を貫き、市民の皆さまの暮らしの満足度を高めるため、島田の未来のため、果敢に挑戦してまいる所存です。
●暮らしやすさの追求
市民の暮らしの満足度向上には「暮らしやすさ」の追求が重要です。これを実現するため、「新庁舎」や「かなうぇる」といった新たなまちづくりの拠点を活用し、ソフト事業との連携を促進するとともに「コンパクト・プラス・ネットワーク」や「ウォーカブルシティ」の実現に取り組み、人口減少社会でも住みやすいまちづくりを推進してまいります。また、公共施設の保有量を適正に保つため、公共施設マネジメント(保有量、品質、管理費のマネジメント)を行うとともに、市民サービスの利便性を高めるため、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進として、電子申請やスマートロックの導入、自治会活動のDXなどに取り組んでまいります。
●安全・安心を守る
市民の安全・安心な暮らしは、暮らしやすいまちづくりの基盤です。多様化、頻発化、激甚化する災害に対しては、より迅速に正確な防災情報を正しく市民の皆さまに伝えるため、情報伝達手段の多重化・多様化や、同報無線のデジタル化を進めてまいります。また、質の高い医療サービスを誰もが利用できるよう、総合医療センターの安定運営を図ってまいります。なお、リニア中央新幹線整備については、市民生活や地域産業に影響が及ぶことのないよう、大井川の水資源や自然環境の保全に向けて、引き続き、国、県、流域市町と連携して取り組んでまいります。
●稼ぐ・稼げるまちづくりを実現
地域の活性化と市民の笑顔に満ちたまちを実現するためには、経済の活気と働く場の創出が不可欠です。その一環として、引き続き新東名島田金谷インターチェンジ周辺の牛尾山地区などでの工業用地開発を進め、「企業誘致」によりさらなる地域経済の活性化と雇用の機会の創出を進めてまいります。伸びしろがある観光分野では、今年度地域DMO登録を予定している島田市観光協会などと協力し、大井川流域を中心とした「稼ぐ観光」を発展させてまいります。大井川の恵まれた水資源とともに発展してきた農業分野では、独自の有機農業を推進し、環境負荷を軽減しつつ「稼げる農業」の実現を目指してまいります。特に茶業については、経営の合理化や法人化支援、人材確保、茶園の集積、茶樹改植を通じた基盤強化に加えて、和紅茶のPRなどの消費促進を図ってまいります。また、中心市街地や駅前の「稼ぐ力」を向上させるため、「多世代型の職住近接のまちづくり」を進め、店舗などの開業や進出を支援してまいります。
●次の世代につなぐ
島田の今を預かる私たちが、自信と責任をもって、この島田市を次の世代・未来へとつなげていかなければなりません。そのためには、今、10年、20年先を見据えて「真に必要なものは何か」ということを真剣に考え抜かなくてはなりません。そのうえで、前例にとらわれることなく、新たなことに挑戦する勇気と、あらゆる変化に的確に対応する経営感覚を持って市政運営に取り組み、「笑顔あふれる安心のまち島田」を実現してまいります。市民の皆さまにおかれましては、これまで以上に深いご理解、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
●プロフィール
氏名:染谷絹代(そめやきぬよ)
生年月日:昭和29年7月5日(71歳)
出身:福島県、島田市在住34年
経歴:市教育委員会教育委員長、県男女共同参画センター交流会議理事、文科省中央教育審議会臨時委員、厚労省中央社会保険医療協議会委員など