- 発行日 :
- 自治体名 : 静岡県菊川市
- 広報紙名 : 広報菊川 令和7年9月号
■塚本 隆男(たかお) さん
ここ数年、市内のイベントでよく見かけるようになった「竹灯籠」。
竹灯籠づくりの中心メンバーである塚本さんは、なんと内閣総理大臣表彰歴を持つ「スゴイ人」なんです。その経歴と現在も地域づくりに励む想いを紹介します。
◇花で多くの人に癒しを
診療放射線技師である塚本さんは、当時勤めていた御前崎市立総合病院の屋上テラス(約1200平方メートル)に、10年以上にわたり四季折々の花を植え続け、患者さんや来院者に癒しと交流の場を届けてきました(1)。さらに、景観美化だけでなく環境への効果を示したことも功績として高く評価され、平成27年に「緑化推進運動功労者内閣総理大臣賞」を受賞しました。塚本さんは「病院では四季を感じる機会が少なくなってしまう。春は菜の花、夏はヒマワリ、秋はコスモスと季節を感じられる花で、患者さんをはじめ多くの人に癒しと元気を届けたいと思い活動を始めました」と活動のきっかけを話します。
御前崎市立総合病院を退職後、地元の小笠北小学校で児童と一緒に花畑づくりを始めた塚本さん。今年は3年生とヒマワリの種を蒔きました(2)。児童にアンケートで作業前後の気持ちの変化を聞くと「気持ちが明るくなった」や「優しくなれる」などの声が寄せられ、花を育てることで思いやりの心も育まれていることがわかったそうです。塚本さんは、「花には人の心を明るく優しくしてくれる力があることをより多くの人に知ってほしいです」と活動への想いを話しました。
◇竹灯籠の灯りで地域を照らす
定年後、「地域に貢献したい」との思いから、7年前に市民協働センター主催の「きくがわ未来塾」に参加した塚本さん。この講座は市民が主体となってまちづくりに取り組み、菊川の魅力を高める企画を考え、行動につなげていく講座です。そこで放置竹林の問題に気付いた塚本さんは、課題の周知啓発と新たな文化創出を目的に「たねあかり」という団体を立ち上げ活動を始めました。最初は知識も技術も無い中、一人で竹灯籠づくりに挑戦。ネットで調べ、見よう見まねで始めました。それでも地道に作り続けているうちに、飾る場を紹介してもらう機会が増え、その度技術も磨かれました。今では、「きくがわ灯りの散歩道」をはじめ市内はもちろん、市外からも依頼を受けるまでに活動の幅を広げています。また学校に出向き子どもたちと竹灯籠を制作しながら放置竹林の課題を伝え続ける(3)ほか、外国籍の子どもたちに制作を通じて日本の文化を伝え交流を広げています。
「竹灯籠が新しい企画を生み出すきっかけや、従来のイベントを彩る灯りになった時に、地域に貢献できたなと感じます。菊川市の『観光資源』として市内外の多くの人に知っていただき、地域の活性化につながればうれしいです」と話す塚本さん。秋の夜長に月と美しい灯籠を楽しんでみませんか。
※詳細は本紙をご覧下さい。
■今年も開催、竹灯籠が灯す秋の夜
きくがわ灯りの散歩道ONハロウィーン
きくる広場を中心に竹灯籠とイルミネーションが彩ります。
ぜひ、仮装をしてハロウィーンの夜をお楽しみください。
詳細はホームページ(右記)をご覧ください。
※二次元コードは本紙をご覧下さい。
日時:10月25日(土)午後5時〜7時30分 ※雨天翌日延期
会場:きくる広場、プラザきくる など
問合せ:NPO法人アートコラールきくがわ
【電話】090-3935-1610
