健康 【コラム】けんこうの窓~健康づくり課通信~

第52回:~肝臓は沈黙の臓器~気をつけたい「非アルコール性脂肪性肝疾患」

肝臓は人間の体内で最大の臓器であり、「沈黙の臓器」と呼ばれていることを知っていますか。
肝疾患は初期症状がほとんどなく、症状が出てきたときには肝機能はかなり悪くなった状態です。

肝炎/肝臓に炎症が起きて細胞が壊れてしまった状態
肝硬変/肝臓が傷つき修復することを繰り返し、肝臓が硬くなった状態
肝がん/さらに悪くなり、がん化した状態

以前はウイルス性の肝疾患が多かったのですが、現在はウイルス性以外の、肥満・糖尿病・脂質異常症などによる「非アルコール性脂肪性肝疾患」が増加しています。日本の推定患者数は1千万人以上とされ、そのうち約10%程度が肝硬変になっているそうです。
肝臓のダメージを評価する一つの指標として、血液検査でわかる「FIB‐4Index」が役立っています。AST・ALT・血小板と年齢を組み合わせた計算式で算出され、この値が高いほど肝硬変や肝がんのリスクが増加するとされています。
肝機能に関わる血液検査の数値として、AST・ALT・γ‐GTPなどもありますが、正確な状態を把握するには腹部超音波検査などでの評価も必要となりますので、医師に相談しましょう。
ウイルス性ではない早期の肝疾患は生活習慣を改善することで重症化を予防できます。この機会に血液検査結果に注目して、自分の肝臓に関心を向けてみませんか。

問合先:健康づくり課
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