- 発行日 :
- 自治体名 : 三重県四日市市
- 広報紙名 : 広報よっかいち 9月上旬号NO.1676
■知ることが行動につながる「過去の災害から何を学ぶか」
本市では、能登半島地震の発生日から現在まで、延べ215人の職員が災害派遣として現地に向かいました。被災地で実際に支援活動に当たった職員が、現地で何を見て、何を感じたか、そこから学ぶことは何かをお伝えします。
[Interview01]
▽地震の怖さは揺れと津波だけじゃない。
ために
北消防署 中村
派遣期間:令和6年1月10~14日
私は、輪島市に救助部隊として派遣されました。三重県も揺れたので、本市の災害対応を優先するため初動の要請はかからず、発災10日後の現地入りでした。
行方不明者の捜索活動では、土砂崩れが激しく対象地点まで向かえなかったり、地震による火災が広範囲だった朝市通りは、損傷が激しすぎて、家と家との境目が分からず、対象家屋を特定できなかったりするなど、現地にいるのに救い出せないもどかしさがありました。
過去にも災害派遣要請を受け、さまざまな現場を見てきましたが、今回、特に朝市通りの火災後の現場は、言葉を失うほど無残な姿でした。この火災も、始めは1軒からあがった小さな火だったはずです。さまざまな要因が重なり、大規模火災になってしまったのですが、その最初の火がなければと悔やんでも悔やみきれないことだと思います。
地震は、倒壊や津波だけでなく、火災も警戒が必要です。ただ、火災は防ぐことができる二次災害です。日ごろから、できる限り備えておきましょう。
●あなたの家は大丈夫?日ごろの備えで防げる火災
輪島市での大規模火災における出火要因は現在も調査中ですが、地震の影響による電気に起因した火災の可能性が高いとされています。地震などの災害で停電が発生し、その後、電気が復旧した際、建物や電気機器の損傷が原因で発生する火災を「通電火災」と言います。
▽通電火災に対する備え
通電火災を防ぐためには、電気のブレーカーを落として避難することが重要です。しかし、家を留守にしている場合や、地震発生直後の混乱の中、必ずしもブレーカーを落とせるとは限りません。そんな場合でもブレーカーの落とし忘れがないよう、地震を感知すると自動的にブレーカーを落として電気を止める「感震ブレーカー」という機器があることをご存じですか。
簡易的に設置できるものから工事が必要なものまでありますので、自分の家に合った感震ブレーカーを探してみてください。
[簡易タイプ]
(1)地震の揺れで、重りが落下
(2)つながっている紐が引っ張られ、ブレーカーが落ちる