- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府泉大津市
- 広報紙名 : 広報いずみおおつ 令和7年10月号
■時を越えて踊り継ぐ 泉大津の盆踊り(2)~綿花を摘む踊り~
あびこ踊りは、泉穴師神社を中心とした我孫子地域で受け継がれてきた踊りです。その特徴は、綿花を摘む動作を思わせる振り付けにあります。江戸時代の泉州地方は、綿花の栽培が盛んで稲よりも多くの綿花を耕作しているといわれるほどでした。綿花を摘む動作は、豊作を願う人びとが踊りに取り入れたのでしょう。当時の生活や願いと深く結びついた踊りだと考えられます。
歌詞にも、当時の生活の様子が反映されています。
※歌詞については本紙をご覧ください。
(意訳)音頭に合わせて楽しくあびこ踊りを踊っていたら、ついつい調子にのって時間が過ぎてしまい穴師薬師寺の鐘で朝が来たことに気づいた
穴師薬師寺は、現在の穴師小学校の位置にあったお寺です。現在は、小学校の前にお堂だけが再建されていますが、江戸時代には、鐘撞堂(かねつきどう)もある立派なお寺であったことがわかっています。また、歌詞全体で物語形式(くどき形式)になっているのではなく、小唄形式(異なる様子・場面を表現した歌詞が、いくつも連続している)になっているのも特徴的です。
次回は「時を越えて踊り継ぐ 泉大津の盆踊り(3)~新田開発の物語~」です。
問合せ:生涯学習課
