くらし 【クローズアップ】マンホールふた調査隊 足元の秘密を追え(3)

■調査3 マンホールの中をのぞいてみよう
▽稲澤
日常の小さな発見から広がる好奇心!知りたい気持ちに応えるよ
▼木村
雨水と汚水で流れる道が違うんだ

▽稲澤
下水管には、雨水を流す管と、汚水を流す管があって、それぞれにマンホールが取り付けられているんだよ。雨水は、大きなごみを取り除いてから川に流していて、汚水は下水処理場できれいにしてから流しているんだ。
大雨で雨水管を流れる量が急激に増えても、途中に雨水貯留施設を設けているので、一時的にため込んで洪水を防げるんだよ。

〔追加取材〕
▼木村
困っていることはありますか?
□下水河川事業課 安田翔さん
驚くことに、タオルが出てきたことがありました

◆マンホールのトラブル増加中
ID:154633
低い土地などではマンホールの中にポンプを設置して排水しています。異物が入るとポンプや下水管に詰まってうまく排出できず、下水が地上にあふれ出てしまうことも。絶対にトイレに異物を流さないでくださいね。
・見つかったもの…タオル、ゴム手袋

〔MEMO〕
▼木村
油汚れは、他の汚れと一緒に固まって、下水管が詰まる原因に。例えば、カレー皿は食べ残しを拭き取ってから洗うだけで、下水管を守る一歩になるんだって

■調査4 下水処理施設について詳しく調べてみよう
▽稲澤
まちを守る重要な二つの施設。地下の旅の行き着く先を深掘りしよう

◆高槻水みらいセンター
家庭や工場などから出た汚水は、下水管を通って下水処理場に。ごみや砂を沈殿させて分離した後、バクテリアなどの微生物の働きで汚れを分解していきます。さらに沈殿させたりろ過したりして細かな汚れを除去すると、汚水は、運ばれてきてから約12時間かかって、川に戻せる状態になります。
▼木村
水の冒険。どんどん透明になっていくね
浄化の魔法だ~

・下水処理場
番田にある同センター。下水処理場の屋上は、芝生の広場「高槻スカイランド」として憩いの場になっている
▼木村
中はこんな感じ。この下の水槽でバクテリアが頑張っているよ
※詳しくは本紙をご覧ください。

○この施設がないと…
汚水が住宅周辺にたまると異臭が発生し、蚊やハエが繁殖して伝染病を引き起こす可能性があります。また、川や海も汚れていきます。

◆雨水貯留施設(安満遺跡公園)
安満遺跡公園の地下にある雨水貯留施設(左写真)の貯水量は20,000立方メートル(25mプール約55杯分)。集中豪雨などの大雨の際に、雨水がここにためられて洪水を防ぎ、浸水被害を軽減しています。
また、高槻城公園の地下にも貯留施設があって、雨水が増えたときにたまるようになっています。
▼木村
こんな大きな施設が地下に隠れていて、まちを守っているなんてびっくり!

平成29年6月に完成。令和3年8月に1時間当たり56ミリの大雨が降ったときも、対象地域の浸水被害を防いだ
▼木村
これはもはや秘密基地や~

○この施設がないと…
大雨や集中豪雨による一時的な増水に下水道が対応できず、地表に多くの水があふれて浸水被害を受けたり、公共交通機関などに影響を与えたりします。

■調査をまとめると…
・マンホールふたには下水道の役割を広めたいという特別なメッセージが込められていた
・下水管に異物を流さないなど、今すぐできる小さな努力があることを学んだ
・マンホールの中は毎日の暮らしを守る工夫がたくさん。支える仕組みに感謝

▽稲澤
調査お疲れ様
▼木村
楽しかった~。家に帰って報告します

問合せ:下水河川企画課
【電話】674-7432