子育て 教育さよう 第56号

◆不登校児童生徒を支援
◇学びを支える温かな居場所
全国では不登校の児童生徒は30万人を超えています。佐用町でも、子ども一人ひとりの思いに寄り添い、安心して学び、過ごせる場づくりに取り組んでいます。

町内にも、家庭や学校での環境、心や体の状態など、さまざまな理由から登校が難しい子どもたちがいます。
教育委員会では、すべての児童生徒が自己肯定感を高め、円滑な人間関係を築く力や、自らSOSを発信する力など、これからの社会を生きていくために必要な資質・能力を育むことを目標に、支援や指導を重ねています。
また、上月地域交流センターには「教育支援センター(ほっとルーム)」を、学校内にはサポートルームを設置しています。そこには、「ハートフレンド人材バンク」による現役大学生や教員OBなど、不登校児童生徒に専門的に関わる支援員を配置しています。
不登校などで気になることがあれば、遠慮なく在籍する小中学校や教育委員会へお問合わせください。

◆先生の働き方改革
◇質の高い教育を実現するために
県教育委員会は、子どもたちの未来を見据え、より質の高い教育を実現するため、教職員の働き方改革を進めています。町でも、この方針に沿って環境づくりを進めています。

近年、教職員は授業や部活動指導に加え、事務作業や保護者対応など多岐にわたる業務を担い、長時間勤務が常態化しています。このため、県教育委員会では、子どもと向き合う時間を確保し、質の高い教育を実現するために、教職員の働き方改革を進めています。
佐用町でも、事務作業の効率化や行事・校時表の見直し、地域と連携した部活動運営などを推進しています。教職員が働きやすく、子どもたちがのびのび学べる環境づくりに、地域や保護者のみなさんの理解と協力をお願いします。

佐用町が実施している働き方改革
・全小中学校一斉のノー残業デー
・水曜日及び土日いずれかのノー部活デー
・ICT活用による業務効率化
・全学校での留守番電話の設置

◆教職員の学びの場
◇夏休みは先生も学んでいます
教育委員会が運営する「佐用町教育研究所」は、夏休み期間を活用し、教職員の学びの機会を設けることで、子どもたちによりよい教育環境を届けることをめざしています。

子どもたちが夏休みの間、先生たちが何をしているか知っていますか?
教育委員会が運営する「佐用町教育研究所」は、夏休みの期間を活用し、教職員が授業づくりや子どもとの関わり方などを学ぶ研修を行っています。
研修は、授業の工夫やICTの活用法、地域のみなさんとの連携方法など、テーマはさまざま。日々の忙しさから少し離れて学びに向き合うことで、先生自身の気づきや成長につながり、その成果が子どもたちの学びや学校生活をより豊かにしていきます。
同研究所の古川光弘所長は「どの先生も前向きに参加してくれている。先生が学ぶ楽しさを知り、その楽しさが子どもたちに伝われば」と話します。こうした取り組みを重ね、子どもたちが安心して学べる環境づくりを進めています。

●考えを共有する大切さ
・上月小学校 山口清太(しょうた)先生
ICT活用の研修を受講し、子どもが持つタブレットで、他の人の考えをすぐに共有することの大切さを学びました。子どもたちには、この仕組みを通じて、自分とは異なる視点や感じ方に触れ、自ら進んで主体的に学びにつなげてほしいと思います。早速、2学期から積極的に取り入れていきます。

●誰もが発言できる環境づくりを
・佐用中学校 釜内里奈先生
今年、佐用町に帰ってきて、中学校で数学を教えています。私は道徳の授業では、積極的な意見を引き出すのは難しいと感じていました。しかし、講義を受けて、誰もが発言できる環境づくりの大切さを学びました。これからは、生徒と一緒に工夫しながら、意見が飛び交うクラスにしていきたいと思います。

問い合わせ:教育課
【電話】82-2424