くらし 特集!みやけ町役場日記(1)

三宅町役場ではたくさんの職員が、町民のみなさんの暮らしをよりよくするために働いています。今号ではそんな役場内で起きた小さなニュースたちを取材。取り留めのない日常の中の一コマを書き綴った「みやけ町役場日記」として、ご紹介します。知ってそうで知らない役場のお仕事。この機会に少しだけでも役場やそこで働く職員のことを身近に感じてもらえると幸いです。
インタビューアー:地域おこし協力隊 山川達也

■ネット上でも話題に!「役場vsハト」中の人にインタビュー
今年1月某日、三宅町が運営するブログサイト「奈良県三宅町公式note」上に、「役場vsハト」というタイトルの記事がアップされました。文章の主は、総務課の長谷川さん。「財産管理」という役場設備の保守点検を任されている長谷川さんが、多数飛来して糞害などの問題を引き起こす鳩への対策をユーモラスに描いた文章は、SNS上などでも話題となりました。今回は長谷川さんへ直接インタビュー。実際の対策の裏話やその後の反響、総務のお仕事について聞きました。

―改めて総務課の中での長谷川さんのお仕事を教えてください。
三宅町の総務課には「防災」「給与」「人事」「秘書」「選挙」「消防」「防犯」など様々な業務があり、その中で私は「財産管理」いわゆる「管財」の担当を任されました。総務課に配属の時点で「鳩と蜂と戦う仕事」とは言われていたのですが、正直舐めていましたね。役場の屋上に行くと、鳩の楽園みたいになっていました。鳩も2〜30羽いたら怖いですよ。それに糞も多かった。鳩の糞は寄生虫やカビが生えたりと、衛生的に危険なんです。また建物の劣化にも繋がります。

―どう対策されたのですか?
まずは防鳥ネットを張るところからスタートしました。前任の方々が必死に戦ってきたことを物語るように、庁舎のあちこちにネットが張られていましたが、補修しなければいけない所もたくさんあったので。次は全体をネットで覆って、そこから糞を片付けて、細かい所をやってという形ですね。ただ正直キリがないんですよね。一通り対策したので、あとは綻(ほころ)びが出たら対処するという感じですね。

―それぞれの作業の苦労談はnoteを見ていただくとして、鳩対策は数ある仕事の中の一つだと思います。役場のお仕事をどうとらえられていますか?
「管財」の仕事でいうと、例えば役場のタイルを張り替えたりなどの業務も行っています。タイルを買ってきて、大きさを揃えて切って、並べてというような…もはやDIYですよね。あとは駐輪場や町内の施設で成長しすぎた木をチェーンソーで切ったり…仕事の範囲は多岐にわたります。もちろん仕事として一つ一つきっちりやってます。総務課って、基本的に直接住民さんの役に立つ部分って少ないんですよね。役場で働く人がお客さまというか。そこの見え方は中々難しいですよね。

―だからこそ今回のnoteやこの記事で、そういった仕事を町民さんに知ってもらう事は重要なことかと思います。
noteの記事に関しては、普段あまりSNSをやらないんですが、他の市町村の方にも反応していただけて、良かったなとは思いました。中々スポットライトの当たらない仕事なんですよね。守りの仕事というか。でも鳩のこともそうですけど、受水槽がどうとか他の施設管理の面でも、知らなかったことを色々知れたのは良かったと思います。そこで役場内でも頼ってもらえるという部分があるのは嬉しいです。「守り」の仕事をしている人間がいることを知ってほしいと思っていて。発信に関しても機会があればどんどんやっていきたいですね。

―長谷川さんの次回作にご期待ください、ですね(笑)今日はありがとうございました。

■教育総務課の引っ越し小噺(こばなし)
三宅町役場では4月に組織改編が行われました。それに伴い、今まで三宅町文化ホールの1Fに位置していた教育総務課の場所が本庁舎の1Fに変更になりました。教育総務課は、教育委員会や小中学校など、教育に関するさまざまな事務を担う部署です。
引っ越しは時間の関係で、2日程度しか時間が取れない中での実施。部署にとっては、一大プロジェクトです。「頼んでもいないのに、お手すきの他部署の職員が手伝ってくれたりして、おかげで何とか終わりました」とは、教育総務課員の言葉。課をまたいで仕事を進める三宅町職員のチームワークの良さが垣間見える引っ越しとなりました。
余談ですが、教育総務課の引っ越しに伴い、同じく文化ホールにあった教育長室も本庁舎2Fにお引越し。新教育長室には、書道の掛け軸が飾られたり、「日本一素敵な教育長室にする」を目標に、ホームセンターに通い改造されているそうです。