くらし 紀の川市ハス日記2025(2)

■紀の川市に咲く3種のハス…
紀の川市の夏の風物詩となったハス。淡いピンク色の花を咲かせ、たくさんの人の目を楽しませてくれています。それぞれのハスに違った特徴があり、魅力たっぷり。ぜひ紀の川市で味わってみてください。

▽大賀ハス
1951年に大賀一郎博士らが千葉市検見川の東京大学厚生農場の地下から発掘した、約2,000年前の種子から発芽したハス。
ひとつの花につき、約4日間咲くと言われており、2日目が最も美しい咲き方と言われています。朝日とともに開花していく様子はとても神秘的です。
4月17日:ぽつぽつと池全体に、葉が広がり始めました。
5月30日:葉に溜まった雨水に太陽の光が反射して、とってもキレイ。
6月25日:最も美しい咲き方と言われる開花2日目の様子。
6月25日:青洲の里でも大賀ハスが見事に開花しています!

▽行田ハス
埼玉県行田市から贈られた行田ハス。約1,400年前の地層から発見され、偶然開花した古代ハスで、現代のハスに比べると花びらの数が少ない一方、大きいのが特徴です。市役所を訪れる人に癒しを与えてくれます。
5月28日:季節外れの暑さで、葉がぐったり。頑張って花を咲かせて!
6月25日:今年も無事に開花!淡いピンク色の花がとってもキレイです。

▽ベトナムハス
越日友好議員連盟からベトナムと日本の友好の架け橋として贈られたベトナムハス。
他の2種に比べ、葉が大きく、背丈も高いため、まるでジャングルのようなハス池。花びらの枚数も多く、厳かで雄大な大輪の花を咲かせます。
4月17日:新芽を発見!今年も無事に成長しますように。
5月8日:池全体に葉が広がって、立ち上がる葉も出てきました。
6月12日:池全体を覆う葉。ぐんぐんと成長しています。
6月25日:多重の花びらで美しくかつ力強く咲かせています。
消毒を行って、ハスを害虫から守っています!
花びらが散ると、花托だけが残ります。来年の開花に向けて、準備がすでに始まっています!

■「ハス」でつながる交流
紀の川市で咲く大賀ハスは、2007(平成19)年3月に日高郡美浜町の和歌山大賀ハス保存会から青洲の里に分根され、2010年には平池緑地公園に分根されました。また、2013(平成25)年8月には、越日友好議員連盟からベトナムハスの球根が贈られ、青洲の里へ植栽。順調に生育し、2015(平成27)年には平池緑地公園へ移殖されました。ベトナムの国花であるハスの花は、日本とベトナムの友好の懸け橋として、力強くのびのびと育っています。さらに、2016(平成28)年4月には、埼玉県行田市から大賀ハスと同様の古代ハスである行田ハスが寄贈され、市役所本庁の玄関口を彩ってくれています。
悠久の時を越えて咲き誇るハスの花。ハスを契機として、紀の川市は国内のさまざまなまちとのつながりを深め、そのつながりは国境を越え、交流の輪を広げ続けています。ハスの花が織りなす縁が、これからも市の豊かな未来を育んでくれることでしょう。