くらし ジオコラム あかいわの大地の成り立ち (21)市の分水嶺

市に雨が降ると、雨水は旭川水系そして吉井川水系のいずれかに流れ込んで、最終的には海に到達します。旭川の支流は、鮎帰の地名がある市北西部の新庄川と南西部の高倉神社から流れ出る地蔵川の二つがあります。砂川は、旭川から分かれた百間川に流れ込むため、国土交通省は砂川、百間川も旭川水系と取り扱っています。
雨水が旭川水系、吉井川水系のいずれに流れるかを分ける山の連なりを「分水嶺(ぶんすいれい)」と言います。この分水嶺は市を南北に分断しています(図1)。分水嶺が市中央部を縦貫しているのは、4つの町が合併したからです。
※(図1)は本紙をご覧ください。

◆分水嶺を南からたどってみましょう
岡山市東区との境界をなす竜王山(252m)が山陽自動車道のトンネルの上にあります。竜王山の北側に降った雨は、砂川に流れます。そのすぐ北には、桜が丘の人口密集地があります。桜が丘西1丁目、3~6丁目、10丁目と桜が丘東1丁目、2丁目、4~6丁目との境はなだらかですが、分水嶺を形成し、雨水が西に流れると砂川を通り旭川に、東に流れると可真川に入り小野田川となって吉井川に流れ込みます。
分水嶺は昔の旧山陽町と旧熊山町の境界でもありました。苅田越から北に石蓮寺の集落、佐伯峠へと伸びる分水嶺は、旧赤坂町と旧熊山町の境界です。佐伯峠から大屋集落、加賀知田集落、堀切集落までの分水嶺は旧赤坂町と現和気町との境界です。堀切からゴルフ場のクラブハウス、そして菊ケ峠に達します。菊ケ峠からは、西に砂川上流部を、東に吉井川に流れ込む高田川をのぞむことができます。
菊ケ峠から北では、東岡山変電所が分水嶺です。室御所、90度方向を変えて西向きに分水嶺は伸びて中勢実に達します。再び方向を北向きに変えて、久米南町との境界が分水嶺となっています。吉井高原、金毘羅山と連なり、金毘羅山で西に分水嶺は曲がります。雨水は西側へは誕生川を通って旭川に流入し、東側へは滝山川を通って吉井川に流入します。

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