くらし 町長室からこんにちは ーシリーズ65ー

■歩くことで健康づくりを始めましょう
今月も、「病気の9割は歩くだけで治る」〜簡単、無料で医者いらず〜この本の紹介“その2”をお送りします。
著者の長尾和宏(ながおかずひろ)理学博士は、尼崎市のクリニックで高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病の人、胃腸の具合の悪い人、うつ病や不眠症の人、認知症の人、がんの人、膝や腰が痛いという整形外科系の病気の来院患者に、共通して「歩く」健康づくりを勧めていると、前回紹介しました。
『歩けば歩くほど、生活習慣病は良くなります。歩くことで筋肉や骨が丈夫になれば、年を取ってから膝が痛い、腰が痛いといったことも少なくなります。認知症だって歩くことで防げますし、たとえ認知が始まっても歩けば良くなります。がんも歩くことが予防・治療になります。気管支喘息や膠原病などの免疫系の病気だけでなく、片頭痛を代表とする脳過敏症も歩くことで良くなります。介護が必要となりつつある「要支援」の人も要支援を卒業できます。本のタイトルの「病気の9割は歩くだけで治る」は患者さんを診ている町医者としての実感であり、本音です』と書かれています。
患者さんは、歩くことは健康に「良い」とわかっていても、「歩く」ことで、そこまで病気が良くなるとは、幸せな気分になるとは、皆さん信じていないのです。「歩いてくださいね」というと「つらいから嫌だ」とよく言われますが、歩くことは決してつらいことではありません。
歩くと“幸せホルモン”であるセロトニンが脳内でたくさん分泌されることが解かっています。歩くことは実は幸せそのもの。誰もが簡単に幸せな気分になる一番の方法は歩くことです。歩いて、一日一日を楽しみ、幸せを感じながら暮らしていきたいものです。医療は、まず食事療法、運動療法があって、3番目に薬物療法です。“歩くこと”をぜひ自分の生活の中に取り入れ、日々幸せを実感しながら過ごしましょう。
楽しみながら歩く。簡単なようで、歩く習慣づけは難しいものです。お気に入りの靴を用意したり、一緒に歩く仲間をつくったり、歩くことで未来が変わる。皆さんぜひとも歩きましょう。