くらし 人権・同和教育(11) お知らせコーナー

■あたたかい心で
7月10日(木)・11日(金)、愛媛県県民文化会館で行われた、四国地区人権教育研究大会において、「川瀬歌舞伎」が披露されました。
今から200年ほど前に阿波(現在の徳島県)出身のお遍路さんが、四国巡礼中に下直瀬で病に倒れました。しかし、地域の人々の看病のおかげで快癒し、そのお礼にと阿波の人形芝居を教えてくれました。それが、後に歌舞伎に発展し、「川瀬歌舞伎」となり現在に伝わっています。
各地域で今も親しまれている伝統芸能の中には、「川瀬歌舞伎」のようにお遍路さんが伝えてくれた文化を起源とするものも数多くあります。
約1200年前から続く四国巡礼のお遍路さんの中には、かつて、地域から疎外された人、ハンセン病にり患したために生まれた地域から出なければならなかった人、体に障がいがあって仏に助けを求めた人などもいたと言われています。それぞれ、複雑な背景を抱いて旅をするお遍路さんに対して、人々はお茶や食べ物でお接待をしたり、病に倒れたお遍路さんには体調が回復するまで宿泊してもらう「善根宿」を設けたりしていました。さらには、道半ばにして倒れたお遍路さんには五輪塔などを建てて無縁仏として丁重に葬ることもありました。
現在も町内のあちらこちらにお接待所があり、大勢の方がお遍路さんに関わってくださっています。また、歩き遍路の方のために、ボランティアで遍路道の草刈りをしてくれたり、道の補修をしてくれたりする方もいます。
久万高原町を通過するお遍路さんに真心で接するあたたかい心は、今後も大切につないでいきたいものです。

問い合わせ先:教育委員会 生涯学習係
【電話】21-0139(内線333)