くらし 第2期小野植町政、始動 所信表明

より良い未来へ進むために 元気いっぱい、わくわくするまちに―

1月26日に投開票が行われた内子町長選挙で、小野植正久(まさひさ)町長が再選を決めました。雪の舞う2月6日、内子町庁舎に初登庁し、職員に大きな拍手で迎えられました。
2期目の町政運営に挑む小野植町長に、これからの内子町のまちづくりにかける思いを聞きました。

■再任にあたって
町長選挙で皆さんから信託を受け、引き続きまちの舵(かじ)取り役を任されました。重責に改めて身の引き締まる思いです。町のさらなる発展のため、全力を尽くします。
町内の皆さんとお話しをさせていただきましたが、高齢化や担い手不足、有害鳥獣による農作物への被害、物価高騰、商工業では人手不足による経営への不安などの声がありました。また子育て環境への要望、伝統芸能や地域行事の継続危機、公共交通やインフラの整備など―いただいた切実な声をしっかりと受け止め、政策を着実に実行し皆さんにお返しすることが、町長の役割です。
内子町が目指す将来像「町並み、村並み、山並みが美しい持続的に発展するまち」の実現に向けて、7年度からの「第3期内子町総合計画」に掲げる事業にしっかりと取り組みます。

■人口減少対策を継続
これまで人口減少対策として目指してきた「稼ぐ力のあるまち」、「住み続けられるまち」。今後もこの考えを引き継いでいきます。
「稼ぐ力のあるまち」であるために農林業や商工業、観光業などの産業が所得を上げ、元気になることが重要です。産業を担う皆さんの元気な姿を子どもたちや町外の人、移住希望者に見せられるよう、町として応援していきます。
「住み続けられるまち」であるために、引き続き子育てや教育への支援、移住者の受け入れ、企業誘致、防災対策、高齢者福祉の充実、自治会活動支援、魅力ある風景づくり、エコロジータウン内子の推進などに取り組みます。

■重点目標
2期目にあたり、重点的に取り組む事項について紹介します。
まず内子町の基幹産業である農林業では、担い手確保に向けて資材・農機具購入補助などを行う他、高収益作物への転換などを支援し、生産量と販売額を増やしていきます。町産品の首都圏での販売促進、道の駅の機能強化にも力を入れていきます。
商工業では、町内企業に就職する新卒者への奨励金、設備更新への支援などで企業を応援します。観光業では、内子座楽屋で企画展を開催中です。町並み保存地区や旧森家住宅の活用も進め、伝統工芸、小田深山の美しい風景などの地域資源に磨きをかけていきます。インバウンドを含む観光客や交流人口を拡大させ、商工業・観光業の活性化につなげます。
子育てや教育については、妊娠前から出産、育児、就学まで切れ目のない支援を行います。特定不妊治療への支援、高校生までの医療費無償化などで、子育て世帯の負担を軽減します。教育面では、児童・生徒の基礎学力の向上を図るとともに、ふるさと教育を実施して地域の歴史や文化を学んでもらい、内子町への誇りと郷土愛を育みます。国際感覚を持つ人材の育成に向けて、ALT(外国語指導助手)を増員して英語教育を充実させるとともに、姉妹都市のドイツ・ローテンブルク市との交流を生かして国際理解教育を進めます。
移住者の受け入れでは、移住コーディネーターによる情報発信や相談体制を充実させ、ワーケーションなど仕事を切り口に受け入れの強化を図ります。企業誘致についても、新たな働く場の確保のため重要ですので、県や大学などと連携し実施します。
災害対策は特に重要です。頻発する豪雨災害や、南海トラフ巨大地震への備えをしっかりと行います。木造住宅の耐震化と家具の固定化への支援などを進め、防災の専門家である危機管理監を地域に派遣するなどして、地域防災力の強化を図ります。
人生100年時代を迎えた今、元気に暮らし続けることが大切です。健診の受診率を上げ健康意識を高めていきます。障がいのある人が住み慣れた地域で自立して暮らせる取り組みも進めます。救急医療体制の維持、公共交通網の再構築など、誰もが健康で安心して暮らすことができるまちを目指します。自治会活動では、地域づくり計画書に基づく活動を支援するとともに、運営が困難となった地域の再編も検討します。地域おこし協力隊などの外部人材も活用し、課題解決に向けた取り組みを支援します。
この他、景観まちづくりによる魅力ある風景の創造、内子座の保存修理事業、次世代技術の活用、「ゼロカーボンシティ宣言」を基にした脱炭素社会への取り組みなども進めていきます。

■元気いっぱい、わくわくするまちに
取り組まなければならない課題はたくさんあります。総合計画に掲げた事業をしっかりと進めることで、「みんなが元気いっぱい、わくわくするような期待感の持てるまち」を創造していきたいと思います。内子町がより良い未来へ進むには、皆さんの力が必要です。今後ともご理解、ご協力をお願い申し上げます。