くらし うちこ往来

■観光産業の活性化を目指して 町並み周辺に新たな滞在拠点がオープン
外国人観光客などの誘客に向け、観光庁の補助事業を活用した宿泊施設が町内で営業を始めました。
合同会社FUN BASE(ファンベース)が運営するサイクリスト向けのゲストハウス「Ted’s(テッズ)」は、昨年12月20日にオープンしました。計12の個室には自転車を持ち込むことができ、施設内には車両のメンテナンススペースも完備。併設されたカフェやバーは、宿泊者以外も利用できます。代表の寺園浩昭(ひろあき)さんは「旅人同士や地元の人と楽しく交流できる宿にしたい。サイクリストに限らず、多くの人に旅の拠点として訪れてもらえれば」と語りました。
本町商店街では「内子の宿」が新たに4棟加わり、内覧会が3月16日に開かれました。明治から昭和に建てられた蔵や母屋を改装した「紬(つむぎ)」「絣(かすり)」などの宿は、欄間や梁(はり)に当時の面影を残しながら、建具や壁紙の一部は町内の職人が手掛け、日本建築と現代的な設備を兼ね備えます。運営する(有)大西呉服店の大西啓介(けいすけ)さんは「こだわりは内子らしいおもてなし。魅力ある宿を起点に、町の活性化につなげたい」と前を見据えました。

■自然災害からの復興を願って 内子中の生徒が町へ義援金を寄託
内子中学校エコ委員の生徒が3月3日、内子分庁を訪れ、小野植正久(まさひさ)町長へ義援金5,068円を手渡しました。同委員会では校内でアルミ缶回収を行い、集まったお金を災害復興などのために寄付しています。委員長の大野瑞希(みずき)さんは「小さな取り組みだけれど、少しでも復興の力になれば」と話しました。義援金は日本赤十字社を通して、令和6年9月能登半島豪雨の被災地へ送られます。

■安全で安心できる、憩いの場に― 新・立石自治会館が完成
立石自治会館の老朽化に伴う建て替え工事が完了し、落成式が3月9日に開かれました。新しい自治会館はバリアフリーの木造平屋建て、延べ床面積は198.74平方メートル。式典では住民など約100人が餅まきや記念撮影をして完成を祝いました。向井清(きよし)自治会長は「毎晩明かりがともるぐらい、新しい拠点もどんどん活用してほしい。元気で勢いのある地域づくりをしましょう」と喜びました。

■お稚児さんが内子に春を呼ぶ 高昌寺で「ねはん祭り」開催
「ねはん祭り」が3月15日、高昌寺で開かれました。恒例の「お稚児さん」には、4月から1年生になる子どもたち54人が参加。あいにくの雨模様で稚児行列は中止となりましたが、きらびやかな装束に身を包み、健やかな成長と学業成就の祈願を受けました。境内では和太鼓や大正琴の演奏、俳句大会などが行われ、訪れた人たちは暖かな春の訪れを感じながら楽しんでいました。

■今の生活とどう違う? 小学生が「食」をテーマに昔の暮らし体験
「町並みであそぼ」が3月23日、町家資料館で開かれました。参加した7人は、昔と今の炊事場の違いについて説明を受けた後、簡易かまどでの炊飯や、町内産食材を使ったみそ汁作りなどを体験。明治時代の食器に盛り付けて当時の食卓を再現しました。大川芽依子(めいこ)さん(内子小4年)は「学校で習って昔の暮らしに興味があった。作るのは大変だけど、みんなで食べると楽しい」と笑顔でした。

■「みんなとの思い出は宝物」内子幼稚園が59年間の歴史に幕
内子幼稚園の閉園式が3月21日に行われ、園児や保護者など62人が園舎に別れを告げました。
同園は昭和41年の開園以来、3,142人の子どもたちの成長を支えてきました。式では大森彩(あや)園長が「内子幼稚園は皆さんの心の中にずっと残っていく。子どもたちが大きく羽ばたく姿をこれからも見守って」とあいさつ。その後、記念合奏や園歌の合唱、「ありがとう内子幼稚園」と題して思い出を振り返るスライドショーの上映などが行われました。また閉園記念品として、園歌を記した記念碑と、子どもたちの手形を残したアクリル板アートが設置されています。卒園児の保護者の武内照平(しょうへい)さんは「私も3人の息子も通った愛着ある園。なくなるのは寂しいけれど、子どもたちは楽しかった日々を胸に頑張ってほしい」と優しく語りました。
併せて22~27日の間、同園が所蔵する写真のアルバム展が開かれました。卒園アルバムや行事写真など59年分の展示に、参加者は「懐かしい」とページをめくり、幼い頃の自分や家族に思いを馳せていました。

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