くらし 住人十色 第188回

■「ここに来たら元気になれるんよ」 平均年齢81歳のゲートボールチーム、全国へ
内子さざんかBチームの皆さん

午前7時半過ぎ、豊秋河原河川敷のゲートボール場でボールを打つ高い音が響きます。練習に励む「内子さざんかBチーム」は、今年5月の「第39回愛媛県ゲートボール選手権大会」で優勝。11月1日に徳島県で開かれる全国大会に出場します。
ゲートボールは2チームでボールを交互に打ち、ゲートを通った回数などを競います。チームの皆さんはその魅力を「先を読んだ作戦が大事で、奥が深い」「上手くいきそうでいかない。そこも面白いんよ」と生き生きと答えます。メンバーの平均年齢は81歳。練習は雨が降らなければ、ほぼ毎日行うそうです。「周りからは暑い日も寒い日もようやるわい、と言われる。足や腰が痛くても、ゲートに来たら元気になるんよ」と笑います。
代表の泉新一(しんいち)さんは、約20年前に競技を始めました。「中学時代の恩師に誘われて。この年でまた先生に教わるとは」と振り返ります。朝は誰よりも早く来てコートを整え、試合では司令塔として各選手に指示を送り、チームを支えます。泉さんは「朝起きて仏壇にお茶をあげ、ご飯を食べて、コートを整備する――。ゲートは生活の一部。元気の源だから、動けるうちは続けたいね」と笑みがこぼれました。