くらし シリーズ人権

■誰もが『健康で文化的な最低限度の生活』を送るために
表題の言葉は、日本国憲法第25条の一文であり、生活保護法はその理念である「生存権」を実現するために制定されたものです。
その生活保護法の規定に基づき策定された生活保護制度は、経済的に困窮している人に対し、その程度に応じて必要な支援を行い、最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長するものとされています。また「貧困は個人の責任や問題だけで起こるのではなく、社会環境の急激な変化でも起こりえるものある」として、法律の定める要件を満たす限り、すべての国民が利用できる制度です。
「社会環境の急激な変化」の事例としては、「バブル崩壊後の日本経済不況時や、リーマンショック(世界的な金融・経済危機)によって貧困に陥り、生活保護受給者が急増した」ことがあげられます。
生活保護費は、国の定めた基準に沿って、申請された世帯の人数や資産、収入や医療費などを調査した上で、最低限度の生活を送るために必要な費用(基準額)を試算し、収入や資産を差し引いた不足額が支給されます。
最近では、新型コロナウイルス感染症の影響による失業などを原因として、生活保護を必要とする人が増えており、今後も増加していくと予測されています。
他方、生活保護費不正受給のニュースが「生活保護」に対するネガティブな印象を与えています。また、生活困窮に陥ったにも関わらず、「生活保護は受けたくない」「家族や周囲の人に知られたくない」ことを理由として、申請すれば支援が受けられる状況であっても、相談することすらしないというケースも現実に増えています。
生活保護は、年金や医療保険、失業給付と同様に、生活に困った時に支援を受けることのできる「共助」の制度であり、それを社会全体がしっかり認識する必要があります。
基本的人権の「生存権」を保障する一つの制度として「生活保護」があると理解し、さまざまな人権問題と同様、共に助け合うという気持ちを持つことができれば、全ての人が、健康で文化的な生活を送ることができる社会の実現につながるのではないでしょうか。

問合せ:市人権・同和対策課
【電話】52-1174