- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県遠賀町
- 広報紙名 : 広報おんが『おんがのおと』 令和7年11月号
蛇口をひねると、いつでもキレイな水が出る――。
私たちの暮らしに欠かせない、そんな「当たり前」を支えているのが水道事業です。
今回の特集では、水道事業を取り巻く現状や見えないところで進む課題について考えてみます。
■難題を乗り越え、普及率99.9%
昭和8年に中間市で水道事業がスタート。昭和46年3月に「水道事業の併合」が実施され、同年5月1日から遠賀町全域へ給水が広がりました。
水源の確保や水質の維持など、これまで幾度も難題を乗り越えてきた結果、今では普及率99.9%という高い水準を保っています。
■当たり前の水道に迫る課題
私たちの暮らしを支える水道事業ですが、近年その状況は大きく変わりつつあります。人口減少によって水を使う人が減り、節水の広がりで一人当たりの使用量も少なくなったことから、水道料金の収入は減収傾向。
一方で、高度経済成長期に整備された多くの設備が一斉に更新時期を迎えようとしており、これまで以上に大きな費用が必要になります。
さらに、昨今の物価高騰で電気代などの動力費も増加――。水道事業を取り巻く環境は、今まさに大きな転換点を迎えています。

■老朽化する水道管
遠賀町と中間市の地下には、生活に欠かせない水を届ける水道管が張り巡らされています。その長さは、全て合わせると約327km。なんと、遠賀町から鹿児島県まで届くほどの長さになります。
このうち40年以上が経過した老朽管は全体の約26%を占めており、今後数年以内に更新が必要です。
さらに、既設管の老朽化は進んでいき、水道管100m当たりの更新費用も年々上昇していることから、将来的に莫大な費用が見込まれています。今後20年間、
増えていく水道老朽管の更新需要(予測)


■見えないところで支える「当たり前」をこれからも
安心して水を使える日常は、皆さんの納める水道料金と適切なインフラの管理によって成り立っており、未来にも安心な水を届けるために、中間市が日々の管理と計画的な整備を着実に進めています。
これからも、水道事業の現況や取り組みについて、皆さんに分かりやすく伝えていきますので、暮らしを支える水道事業のことに、少しだけ目を向けてみてください。
問い合わせ:中間市上水道課 遠賀営業所
【電話】093-293-1332
