くらし 差別のない社会を目指して

7月は同和問題啓発強調月間・社会を明るくする運動強化月間

人は誰でも、生まれながらに平等で幸せに生きる権利があります。それが「人権」です。しかし、学校、地域、家庭、職場など生活のさまざまな場面で、心ない偏見や差別によって傷つけられている人たちがいます。
差別のない社会を目指して、私たちにできることを一緒に考えていきましょう。

■「部落差別(同和問題)」を正しく知る
部落差別(同和問題)は、日本の歴史の中で形作られた身分制度によって、特定の地域の出身者であることなどを理由に、日常生活で差別を受ける日本固有の人権問題です。
国では、平成28年に「部落差別解消推進法」が施行され、差別の解消に向けて、全国でさまざまな取り組みが行われています。
町も令和2年に人権擁護に関する条例を改正し、部落差別の解消に向けた教育・啓発の取り組みを続けています。

部落差別(同和問題)を解決するためには、私たち一人ひとりが問題を正しく理解・認識して、差別をなくすために行動していくことが大切です。
近年、インターネット上に被差別部落の誹謗中傷記事や、差別意識を助長する悪質な動画が公開されるなどの行為も見られます。
差別を助長させないためにも、こうした誤った情報や差別的な発言に直面したときに、冷静に判断し、適切に行動できるよう、正しい知識と考え方を身に付けましょう。

■ひまわりから学ぶ思いやりの心
4月25日、大莞小学校3年生が人権擁護委員の皆さんと一緒にひまわりの種を植えました。
これは、人権の花である「ひまわり」を友達と協力しながら育てることで、命の尊さを実感し、優しさと思いやりの心を育むことを目的とした「人権の花運動」です。
ひまわりには、「あなただけを見つめている」「あなたはすばらしい」という花言葉があり、子どもたちの成長が、太陽に向かって成長するひまわりと重なることから、人権の花とされています。
子どもたちは一つひとつ大切に種を植えました。
水やりをしながら、ひまわりの成長を観察し、大切に育てています。

■立ち直りを支える地域のチカラ
社会を明るくする運動は、罪を犯した人たちの更生に対して理解を深め、それぞれの立場で力を合わせ、犯罪や非行のない安全で安心な明るい地域社会を築くための全国的な運動です。
犯罪や非行をした人は自身の罪に向き合い、心から反省し、その罪を償った後は、社会復帰に向けて努力しています。犯罪や非行をする人を生み出さない家庭や地域づくりをすることも、とても大切なことですが、社会復帰に向けて努力している人たちを理解し、人権を認め合える社会を作っていくことも必要です。

■更生の道を地域とともに歩む
保護司は、犯罪や非行をした人たちの立ち直りを地域で支えるボランティア活動をしています。犯罪や非行をした人たちが立ち直るためには、自分が「変わっていく時間」を待ってくれる人がいることで、希望を胸に更生の道を歩むことができると感じています。
その待ってくれる人は保護司だけでなく、地域の人々であると思います。更生には、地域の皆さんのチカラが必要です。
大川保護区保護司会会長 浦田澄男(うらたすみお)さん

■人権問題を自分事として
私たちは、これからを生きる子どもたちのために、全ての人の人権が尊重され、自分らしく生きることができる明るい社会をつくっていく責任があります。
人権問題を「誰かのこと」ではなく、自分事として関心を持ち、人権意識を磨き、日々の生活の中で全ての人の人権が尊重されるまちづくりを進めていきましょう。
人権教育推進協議会副会長 北原(きたはら)教育長

■社会を明るくする運動強調月間啓発活動
◇街頭活動及び内閣総理大臣メッセージ伝達式
日時:7月1日(火) 8時半~
場所:大木町役場玄関

◇街頭活動・挨拶運動
日時:7月3日(木) 7時半~
場所:大木中学校校門前

◇大川・大木地区青少年弁論大会
日時:7月4日(金) 14時~
場所:大川市文化センター 小ホール

■同和問題啓発強調月間講演会 第75回社会を明るくする運動推進大会
日時:7月3日(木) 13時45分開会
場所:こっぽーっとホール
内容:
・中学生弁論発表 3名
・講演「部落差別の現実にまなび~ひと・こころ・ゆめつなぎ~」
講師:長野健一(ながのけんいち)氏(福岡県人権施策推進懇話会委員)

■部落差別(同和問題)を正しく知るパネル展
日時:7月1日(火)~31日(木)
場所:図書・情報センター 2階

■きもちを考えるおはなし会
絵本を通して自分と相手の気持ちを考えます。
日時:7月13日(日) 14時~14時半
場所:図書・情報センター 2階

問合せ:地域づくり課
【電話】0944-32-1047