- 発行日 :
- 自治体名 : 佐賀県大町町
- 広報紙名 : 広報おおまち 令和7年11月号
■5歳児健診の取り組みは 藤瀬都子
▽議員
1歳半と3歳児健診、小学校入学の半年前頃に行われる「就学時健診」は、自治体の義務であるが、5歳児健診は任意のため最近でも自治体の実施は少ないようである。
こども家庭庁は、28年度までに100パーセント実施を目指している。
政府が5歳児健診を推奨するのは、子どもの発達障害などの特性が早期に分かれば、必要に応じて専門的な医療機関などと連携しやすく、教育委員会などに繋げて特性に応じた支援を受けられやすくできるのではないか。自治体として、次年度から取り組んでいただきたい。
▽子育て・健康課長
発達障害を抱える子どもたちに対しては、できるだけ早い時期から適切な支援を行い、一人ひとりに即した成長を促すことが重要であると考えている。
5歳児健診については、発達の節目となる5歳時点での身体発育状況や情緒、社会性の発達状況を確認することにより、早期の支援や対応につなげる重要な機会であると認識している。
国では、本年度から5歳児健診の実施に係る費用について補助金が拡充され、全国への普及、実施を進めている段階である。
当町においても、他自治体の先行事例やその効果等について調査・研究を重ね、実施の可能性について慎重に検討を行っていく。
だが、近年発生の様々な課題や状況を総合的に勘案した結果、令和8年度からの実施は困難であると判断している。
■避雷針について
▽議員
1 学校の体育館・運動場には避雷針が必要ではないか。
2 教育の一環として、雷の危険性について指導も必要では。
▽教育委員会事務局長
1 避雷針は、建築基準法により20mを超える建物には設置が義務付けられている。雷のエネルギーを地面に逸らして建物にダメージがないようにする仕組みだが、逆に雷を呼び寄せる、建物内の電気設備にダメージを与える場合があるなどデメリットもある。
佐賀県の気象防災アドバイザーは、「雷の音が聞こえたら危険な状態であり、建物の中や自動車の中へ避難すべきである。また、樹木から4m以上離れることも大切である。雷は積乱雲の位置次第で海面、平野、山岳等、場所を選ばずに落ちる。周囲の開けた場所にいると直接人体に落雷する(直撃雷)ことがある。真下だけでなく斜めに雷は落ちる、周囲10kmは危険である。」と言われており、遠くで雷の音がしたら危険という理由はここにある。
現在、大町町では、気象庁が雷注意報を発表した際には、防災行政無線により、町内全域に注意喚起を行っている。
■森林環境税を活用しての整備は
▽議員
町道聖岳線の両側の整備はできないだろうか。これまで竹や木が倒れて通行に支障になり何度も連絡したことがある。
高砂町から鬼の鼻山までの町道、不動寺から神山までの町道も毎年、整備されている。
ところが、町道聖岳線は数年手つかずの状態だ。道路に面した持ち主に手紙・電話など対応していただけないか。町報に掲載して協力の呼びかけも必要だと思う。
そして、町道聖岳線だけが実現していないのは何故なのか。森林環境税の活用ができないか提案する。
▽農林建設課長
町道聖岳線の整備については、林業の担い手不足や高齢化などの要因により荒廃森林が増加しており、町道聖岳線でも、隣接する森林の竹や樹木が大雨や台風後に倒れ、通行に支障が生じる状況がたびたび発生している。
その都度、職員による伐採を行っているが、業者等による路線全体の伐採等業務については、近年行っていない。今年度は、聖岳線の道路清掃費として405万9000円を予算化しており秋以降に発注を予定しているが、水害対策としての側溝の泥上げ、路面の安全対策として路肩に堆石している土砂の撤去、側溝蓋やグレーチングが抜けている箇所の確認が主である。
聖岳線の沿線は個人所有の山林が多く、原則は、所有者による管理となり、町報の活用や通知等による所有者への働きかけをし、啓発を行っていきたい。
また、森林環境譲与税の活用については、道路の維持管理ではなく、荒廃森林の改善という側面からすると活用可能と考えるが、森林環境譲与税は令和6年度においては117万4000円の歳入で、整備費用として充当できる額としては少額である。
