- 発行日 :
- 自治体名 : 長崎県長与町
- 広報紙名 : 広報ながよ 令和7年9月号
全ての人には自分の気持ちを伝える権利があります。
認知症になったら何もできなくなるのではなく、認知症になってからも、一人一人が個人としてできること・やりたいことがあります。意思(思いや気持ち)を尊重し、その人らしく、自分らしく、誰もが安心して暮らしていけるような社会を実現しましょう。
◆認知症の人に寄り添いともに支えあうために
意思を周りの人に上手く伝えることが難しいとき、その人の声に耳を傾け、寄り添い、時にそっと背中を押してくれる存在は、意思を決め、実現していく上で大切です。
〇支えあうために
・お互いのことを知り、ともに楽しく過ごす時間を大切にしましょう
・“してあげる”ではなく、本人の意思を受け止め、対等で安心できる信頼関係を築きましょう
・意思を伝えやすいよう、なじみの場所や少人数など、話しやすい環境に配慮し、聴きましょう
・言葉だけでなく、表情や目線など言葉以外の仕草からも意思をくみ取れることもあります
・認知症の症状などによって何も言えない、何もできないと判断しないようにしましょう
・意思を決めない自由もあるため、強制的になったり、急かすことがないようにしましょう
◆認知症とともに生きるあなたへ
あなたの人生をあなたらしく生きるために「自分の思い」「自分の気持ち」を周囲に伝えてみてください。あなたのことばに耳を傾け、実現に向けて共に考える仲間がいます。
〇意思を決める普段の場面
◆PickUp 長与町の認知症に関する取り組みを一部紹介
〇ながよみかんカフェ
認知症がある人も、ない人も、誰でも安心して入りやすい居場所となるよう、認知症のご本人やその家族、地域の人、専門職が集い、楽しく交流しています。認知症ではない人も身近に自分事として認知症について考えるきっかけの場になるよう、また認知症について理解が深まるよう情報を準備しています。
前半はレクリエーション、小物づくり、講話などを計画していますが、後半は自由に好きな活動に取り組んだり、ゆっくりおしゃべりをしたり、お茶を飲みながらのカフェタイムとなっています。最近はご夫婦や親子、気分転換にと地域の方々が参加され、和気あいあいとやっていますので、どなたでもご参加ください。住み慣れた地域の仲間たちとつながりながら、安心して暮らし続けられるよう一緒に考えていきましょう。
◎気軽に遊びに来てね!
〇はじめの1歩
歳を重ねるとともに認知症になる可能性は高くなりますが、若年でも高齢でもさまざまな要因で認知機能が低下する場合があります。認知症と診断された方に限らず、だれもが自分事として考えてみましょう。
〇ご相談は長与町地域包括支援センターへ!
長与町地域包括支援センターは介護保険課内(役場1階5番窓口)に設置されており、介護に関するお悩みや、医療や福祉、その他さまざまな生活上のご相談、成年後見制度など高齢者の権利を守るためのご相談などをお受けしています。認知症についての相談支援を専門に行う認知症地域支援推進員もおります。お気軽にご相談ください。
参照:社会福祉法人仁至会認知症介護研究・研修大府センター
厚生労働省「令和6年度老人保健健康増進等事業認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドラインの活用及び普及啓発に関する研究事業(2025.3)」