- 発行日 :
- 自治体名 : 熊本県玉名市
- 広報紙名 : 広報たまな 令和7年6月号
指定年月日:令和7年3月26日
所在地:玉名市立歴史博物館こころピア
所有者:玉名市
●鹿子木文書
飽田郡鹿子木荘(あきたぐんかなこぎしょう)の地頭職(じとうしょく)を与えられた鹿子木(かなこぎ)氏は、南北朝時代には菊池(きくち)氏に従い、戦国期は鹿子木三河入道親員寂心(みかわにゅうどうちかかずじゃくしん)以来、大友(おおとも)氏に従います。同文書群は、菊池義武(よしたけ)や義統(よしむね)、龍造寺隆信(りゅうぞうじたかのぶ)や安国寺恵瓊(あんこくじえけいら)からの書状23点から成り、戦国末期の北肥(ほくひ)の情勢を知る貴重な古文書群であり、歴史的に重要な史料です。
●木造阿弥陀如来立像及び厨子・添状
寛政12(1800)年、豪潮(ごうちょう)52歳のときに光格天皇から下賜(かし)された阿弥陀如来立像と、聖護院盈仁(えいにん)親王(光格天皇の弟宮)の手になる下賜の由縁を記した添状「阿弥陀仏像記」です。この添状を納めた桐箱には豪潮自筆の箱書きが見られ、厨ずし子背面には、添状(そえじょう)を写し陰刻しています。阿弥陀立像は作者不明ではあるものの、その技術の高さから京仏師であると推測されます。寿福寺文書(じゅふくじもんじょ)「繁根木山什物(はねぎやまじゅうもつ)」に本像や添状が載せられていることから、かつて寿福寺の什物であったこと、添状からは下賜の由縁が分かります。これらは豪潮の活動を裏付け、歴史的価値が高いものです。
問合せ:文化課
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