- 発行日 :
- 自治体名 : 熊本県合志市
- 広報紙名 : 広報こうし 令和7年7月号 第232号
人権擁護委員
川畑 愛子(かわばた あいこ)さん
子育て真っ最中ですが、あちこちでこどもたちのいじめの話を聞きます。ちょっとしたことが相手にとっては大きなダメージとなることもあります。学校に居づらくなって、休む子もいます。加害者がいじめていないと言っても、被害者がいじめられたと感じたら、それはいじめとなります。だからといって、被害者の意見だけを聞いて決めつけるのもよくありません。一方で、被害者だけが苦しんで加害者は気づいていないという残念なこともあります。
こどもだけでなく、大人の世界でもいじめはあります。携帯電話が出始めた頃、相手の誤送信で悪口を送られる経験をした友人は、ずっと悩んでいました。送った本人はそのまま普通に過ごし、何もなかったかのようでした。ほとんどの加害者は時間が経てば忘れてしまいますが、被害者の方は長く心に留まり、傷ついています。
そんないじめの問題を受けて思うのが、「なぜそんなことが起こってしまうのか」ということです。一つは、コミュニケーションの不足が大きいのではないかと感じます。いじめになる前に、相手とのコミュニケーション、周りとのコミュニケーションをしっかりとっていたら、いじめとまで受け止めることなく、今までどおり過ごしていけることもあります。だから、私は自分のこどもたちに、クラスの子や周りの子、全ての子とおしゃべりしているかと、時々聞くようにしています。周りを見渡すと、助けてくれる人がいます。勇気を出して、少しでもみんながコミュニケーションを取り合い、協力し合えば、少しはいい世の中になっていくのではと思います。
今まさに苦しんでいる人もいるかもしれない。でも〝自分ひとりだけ〟ではない。小さな一歩を踏み出して、前に進んで欲しいと思います。
問合せ:人権啓発教育課 啓発教育班
【電話】096-248-2399