- 発行日 :
- 自治体名 : 宮崎県えびの市
- 広報紙名 : 広報えびの 令和7年8月号
▼わんちゃん隊員募集中!わんわんパトロール隊
高齢者の見守りネットワークの1つとして、えびの警察署と連携して「えびの市わんわんパトロール隊」を結成しています。27頭のわんちゃん(25人の飼い主)が登録しています(7月31日現在)。毎日の散歩の時に認知症支援シンボルカラーのオレンジのバンダナをつけ、地域の高齢者の見守りを行っています。
▽Interview
栗屋恵さんとクロエ隊員
面白い活動だなと興味があって申し込みました。日によってルートを変えたり、毎日見る人が歩いているか確認したりしながら散歩しています。警察署と連携しているので、いざという時にも心強いです。
▼目指せ!サポーター4,000人 認知症サポーター養成講座
市では、認知症の人と家族の「応援者」である認知症サポーターを養成し、認知症に優しいえびの市を目指しています。令和6年度は、小・中学校や金融機関、消防署、家庭教育学級など、18団体の383人が受講しました。どなたでも受講できます。興味のある人や団体は、市地域包括支援センターにご連絡ください。
▽Interview
平山理容所店主 平山伸一さん
父の代からやっている店なので、高齢男性のお客さんも多くいます。講座を受けて、これまでと違う部分にも目がいくようになりました。日頃の自分の生活でも今回学んだことを生かしていきたいです。
■ご存じですか?MCI(軽度認知障害)
MCI(軽度認知障害)とは、「脳の機能が健常な状態」と「認知症」の中間の段階を指します。つまり、認知症と診断される一歩手前の状態ということです。65歳以上の約8人に1人が認知症、約7人に1人がMCIといわれています。MCIは、早期に対策を行うことで認知症の発症を遅らせたり、健常な状態に戻ったりする可能性があります。「今と変わらない自立した生活」をより長く続けるためにも、早めに対応・相談してください。
厚生労働省軽度認知障害「あたまとからだを元気にするMCIハンドブック
【URL】https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/ninchi/kibou_00007.htmlを加工して作成
■認知症の空白期間
MCIの段階での早期相談や対応が大切なのは、「認知症の空白期間」といわれるものが存在するからです。認知症の人やその家族が直面する問題に、2つの「空白期間」があります。
一つ目は、「認知症が疑われる段階から医療機関を受診する(診断の確定)までの期間」です。MCIはこの期間に該当します。「歳のせいかも」、「もう少し様子を見よう」などの理由から、受診を先延ばしにすることが多い期間です。しかし、早く医療につなぐことで、進行を緩やかにしたり、適切なサポート体制を整えたりすることができます。
二つ目は、「診断を受けてから介護サービスを利用するまでの期間」です。この期間は、本人や家族がまだ支援は必要ないと感じる、どんな支援を受けられるか分からないなどの理由で、「支援を受けられない・受けない」期間を指します。診断後に介護サービスなどの社会的支援につながらない期間が長くなるほど、症状が進行したり社会的に孤立したりするなど、家族の負担が重くなることもあります。この期間に、適切な相談につなげ、オレンジカフェや百歳体操などの地域活動への参加やその他の社会資源を活用することがとても重要です。
▽認知症の空白期間
(1)認知症が疑われる段階から医療機関を受診する(診断の確定)まで
※MCIはこの期間に該当
→先延ばしにせず、早めに相談を
(2)診断を受けてから介護サービスを利用するまで
→関係機関に相談し、社会資源の活用を