健康 自分の血圧ご存じですか?(2)

■高血圧Q and A
Q.歳をとれば血圧が高くなるのは当たり前だから、高いくらいがちょうどいいですよね?
A.加齢と共に動脈硬化が進み、一般的には収縮期血圧(上の血圧)が上がってきます。高齢になるほど、血圧が高い状態が続いて、脳卒中や心筋梗塞などの血管の病気になる危険性が高くなるため、放置するのは危険です。適正な血圧を維持することは、どの世代でも大事なことです。

Q.症状がないので、治療しなくても平気ですよね?
A.高血圧は、別名「サイレントキラー(静かな暗殺者)」ともいわれ、自覚症状のないまま悪化し、ある日突然、命を脅かすことがあります。脳卒中や心筋梗塞、心不全などを引き起こさないためにも、医師の指導に沿って正しく治療しましょう。

Q.測るたびに血圧は変わるので、測る意味はないですよね?
A.血圧は、食事や運動・睡眠など、私たちの活動に合わせて変動させることで全身の血管を守っています。そのため、どのような状況で測定した値であっても、その時々の「本当の血圧」といえます。高い数値で変動していると、動脈硬化が進行していくため、自分の血圧がどのくらいの値で変動しているかを知るためには血圧測定が大切です。

■血圧の基準値
血圧は収縮期(上の血圧)と拡張期(下の血圧)の数値を測ります。また、血圧には、健康診査や医療機関で測る「診察室血圧」と家庭で測る「家庭血圧」があります。
家庭血圧の正常な基準値と高血圧の診断基準は下の表のとおりです。もし、血圧に不安を感じたら、医師に相談しましょう。

出典:日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」

■高血圧のタイプ
高血圧には、4つのタイプがあります。高血圧のタイプによって、脳卒中や心筋梗塞などのリスクが異なるため、高血圧のタイプを知ることは重要です。
仮面高血圧は、家庭血圧を測定していなければ見逃されてしまいますが、危険度は持続性高血圧と同じかそれ以上です。10人に1人が仮面高血圧だといわれています。

▽高血圧の4つのタイプ