くらし 将来が楽しみになる町へ ~今がその種まきの時~
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- 発行日 :
- 自治体名 : 鹿児島県指宿市
- 広報紙名 : 広報いぶすき 2025年4月号
■過去最大の予算規模に
いよいよ令和7年度が今日から始まります。
今年度の当初予算は285億円を超え、これまでの最大規模となりました。今年も残念ながら支出の方が収入を上回り、市民の皆様への約束をきちんと守れませんでした。心からお詫びを申し上げます。
主な理由として、北指宿中学校・南指宿中学校の大規模改修を同時に実施するため、約14億5千万円を計上したことが挙(あ)げられます。しかし、将来の子ども達のために先送りしてはいけない、やはり必要な事業だと判断したのです。
「住みやすい町」や「稼(かせ)げる町」を実現するために、そして「将来が楽しみになる町」にするために必要な事業は、今後もためらうことなく実行していきます。
本格的な予算づくりは、今回で3回目の挑戦でした。指宿市の台所を預(あず)かる者として、就任(しゅうにん)当初から、「入るを量(はか)りて 出(い)づるを制(せい)す」という基本目標を立てました。つまり、「収入の範囲内で運営すること」そして「借金はこれ以上増やさないこと」このたった2つの原則を守ることが実に難しいです。
計画に基(もと)づいた市役所の効率的な組織や安定した財政への改革は、今年度で3年目に入ります。私達三役は「自らの身を切る」の宣言どおり、給与カットを続けてまいります。その上で「最高のサービスを最少のコストで」の合言葉を職員全員で徹底(てってい)しながら市民の皆様の税金を無駄遣いすることなく、今、最も必要なことに優先順位を決めて、大切に使ってゆく覚悟です。
■将来が楽しみになる町へ
今年度の事業は、次ページ以降に詳(くわ)しくありますので、ここでは将来に備える取り組みを2つご紹介します。
まず開設から22年目を迎えた指宿の玄関口「道の駅 彩花菜(さかな)館」を次の時代に向けて全面的に改修することとし、本格的な準備に入ります。指宿の新鮮な農産物や水産物を大いに売り出すことはもちろんのこと、観光客や親子連れの方々にも喜んでもらえる様々なサービスを提供できる施設を目指し、令和9年オープンを目標に取り組みます。この彩花菜(さかな)館はJAF(ジャフ)が昨年暮れに発表した「ドライバーの選んだ道の駅ランキング」で見事、県内1位となりました。九州全体の152の道の駅の中で、ベスト10入り目前(もくぜん)まで評価されたこの施設のさらなる魅力アップに努めてまいります。
2つ目は、市民や観光客のための新交通システムづくりに着手します。市民の方々は高齢者も多く、病院や買い物などに利用できる便利な交通機関が求められています。また、指宿に来られた多くの観光客が、観光地などの目的地にスムーズに行けるような仕組みも必要です。
一方で、バスやタクシーなどの運転手不足は深刻な状況です。人手の確保と新しい交通システムづくりに挑戦してまいります。
■今年度は楽しみと期待がいっぱい!
今月の15日には関係者のご尽力(じんりょく)で指宿で初めて、クルーズ船「オーシャンフジ」が山川港にやってきます。また、7月には「にっぽん丸」が指宿港に寄港する予定です。多くの観光客が海から上陸し、指宿や周辺各地を満喫(まんきつ)される事を大いに期待しています。
山川ヘルシーランドの保養館やたまて箱温泉も砂湯里(さゆり)に続いて、順次リニューアルオープンしていきます。また、開聞の唐船峡そうめん流しも高齢化時代に対応した施設の整備を始めていく予定です。さらに年末には日本中からカツオ産業関係者が集まる「全国カツオまつりサミット」の本市初開催も予定されており、市をあげて支援してまいります。
今後も市民の皆様には、随時(ずいじ)、重要な政策や楽しみなイベントを紹介してまいりますので是非(ぜひ)お楽しみに!
指宿市長 打越 あかし