- 発行日 :
- 自治体名 : 鹿児島県知名町
- 広報紙名 : 広報ちな 2025年8月号
◎今回のテーマ
海と畑で脱炭素!~農業漁業から始まるゼロカーボンアイランド~
◇ACTION 01
海の森を復活!鉄鋼スラグでホンダワラ再生プロジェクト
本町では、鉄鋼メーカーと協力して「海の森」を復活させる実証事業を始めたよ!鋼鉄をつくるときに出る副産物「鉄鋼スラグ」を使って、磯焼けでなくなってしまったホンダワラ※1などの海藻藻場(もば)をよみがえらせる、すごい取り組みなんだ。まだ始めたばかりのプロジェクトで、現在はホンダワラの生育を限られた範囲で確認している段階だけど、海藻が戻ってくれば、魚や貝の住み家が増えて、水産業もより活発になるよ。
さらに、海藻がCO2を閉じ込める「ブルーカーボン※2効果」で、地球温暖化を防止するのにも役立つんだって!
いままでは道路の材料などで使われている鉄鋼スラグが、海の宝に変身するなんて、まさに資源をうまく使う「資源循環」の大成功だね。この取組が今後広がっていけば、海の自然を守りながら、CO2を減らして水産資源の保全にもつながり、「ゼロカーボンアイランド」への大きな一歩になるよ!
※1 ホンダワラは褐藻類ホンダワラ科の海藻で、ヒジキやアカモクの仲間。岩場に群生し、魚の住処や産卵場所となる「藻場」を形成するよ。
※2 ブルーカーボンとは、海草や海藻などの海の生態系が光合成によって大気中のCO2を吸収し、海中や海底にためこんだ炭素のことで、地球温暖化防止に役立つよ。
◇ACTION 02
ソーラーシェアリングで農業と発電の両立
新しく作る浄水場の近くの畑で、ソーラーシェアリングを導入して、農業と太陽光発電を両立させる取り組みを計画しているよ!ソーラーシェアリングっていうのは営農型太陽光発電とも言って、農地の上に太陽光発電パネルを設置して、農作物を育てながら同時に電気も作っちゃう、一石二鳥の仕組みなんだ。太陽光パネルで作物に適度な影ができることによって、強い日差しが苦手な作物も効率良く作れるようになると期待されているよ。島でつくったエネルギーを島で使う「エネルギーの地産地消」で、浄水場で使われる電気の一部がCO2フリーのクリーンな電気になるんだ。太陽の恵みを農作物と電気の両方に活かすこの取り組みも、「ゼロカーボンアイランド」の実現に向けた大切な一歩だね。