- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道苫小牧市
- 広報紙名 : 広報とまこまい 令和7年4月号
苫小牧市教育委員会は、「苫小牧市教育大綱」の基本理念に掲げる“未来の社会をつくるひとづくり”を目指し、「教育行政執行方針」のもと各種施策に取り組んでまいります。
教育長 福原 功(ふくはら いさお)
■方針1 社会で生きる学びの推進
◇1 確かな学力の育成
すべての子どもたちに今求められる資質能力を育むために、多様な学び方を自己選択・自己決定し、協働的な学習を通して個々の学びを深める授業の構築を進めてまいります。
また、「教え、与える」指導から「支える」指導への転換を図り、教師自身が、子ども主体の学びの場となるための必要な授業力を獲得し、高めていけるよう、実践的研修の充実に努めてまいります。
◇2 これからの時代に求められる資質・能力の育成
子どもたちが学びの目的に応じてICT活用を選択し、効果的に学習を進めるために、情報活用能力を育む系統的な学習活動を推進してまいります。
また、世界の人々と積極的に関わり、異文化に対する理解を深めるため、コミュニケーション活動を重視した英語教育の創意工夫と国際理解教育の充実に努めてまいります。
◇3 多様な価値を尊重する豊かな心の育成
子どもたちが高い自己有用感をもち、自他の命と心を大切に守りながら、よりよく生きるために、必要な判断力や行動力を養うための道徳教育や人権教育の充実に努めてまいります。
また、多様性や異なる価値観が受け入れられ、いじめのない温かな雰囲気に満ちた学校づくりが、子どもたちの手により主体的に進められるよう、教育活動の創意工夫を図ってまいります。
◇4 体力向上・健康教育の充実
子どもたち自身が高めたい運動技能や運動を楽しむ習慣を身に付けるために、ICTを活用した思考場面や十分な活動時間を設定するなど、体育授業の創意工夫に努めてまいります。
また、子どもたちの健やかな成長と適切なスクリーンタイムに関わる講演会を開催し、デジタル機器などの適切な利用習慣が図られるよう、改善に向けた取組を学校・家庭・地域の連携により進めてまいります。
食育につきましては、各学校の食に関する指導計画に基づき、望ましい食習慣の形成に努めるとともに、学校給食費の改定により、副菜などの献立を充実させるほか、地場産物の活用など地域と密着した取組を推進してまいります。
◇5 特別支援教育の充実
子ども一人ひとりの困り感を解消し、豊かな成長につなげる支援の充実が図られるよう、すべての教師の特別支援教育の専門性向上と、医療や福祉との包括的支援体制の強化に努めてまいります。
また、子どもたちの社会的自立と自己実現をサポートするために、適切な学びの場や進路選択の在り方について、保護者とともに学べる機会を創意工夫してまいります。
■方針2 学校・家庭・地域の思いをつむぐ体制の確立
◇6 学校段階間の連携・接続の推進
園児や児童生徒が、夢と期待感をもって進学できるよう、体験・交流活動やカリキュラム連携、各教科の指導方法に関する共同研修の充実を図ってまいります。
また、生涯にわたり主体的に学び続ける上で必要な資質能力を育むために、小中における学びの連続性を重視した指導の充実を図り、すべての子どもたちに個別最適な学び方の確立を目指してまいります。
◇7 不登校児童生徒への支援の充実
全小・中学校に校内教育支援センターを開設し、教師や不登校対策支援員による寄り添った支援の下、子どもたちが自らの居場所として安心して学べる場の保障と拡充を図ってまいります。
また、不登校に悩む子どもや保護者が孤立せず、社会的自立への意欲と将来への希望を持てるよう、SSW(スクール・ソーシャル・ワーカー)などとの相談支援体制を強化するほか、フリースクールとの連携強化に努めてまいります。
◇8 学校と地域の連携・協働の推進
子どもたちが、ふるさと苫小牧への理解や愛着を深め、自分自身の未来について夢と希望をもって語り、その実現に向けて意欲的な行動実践力の向上が図られるよう、今日的な課題や学習ニーズに応じた専門的、体験的な学びの場の創意工夫に努めてまいります。
また、コミュニティ・スクールを中心に、企業や地域と連携・協働した学びや体験を充実させるなど、特色ある学校づくりを推進します。
学校部活動につきましては、とまこまい型部活動地域移行ビジョンに基づく取組を推進するため、各団体や保護者の相談窓口となる専門部署を設置するなど組織体制を強化し、子どもたちや学校現場の声を聞きながら地域展開を進めてまいります。