くらし [特集]令和7年度 まちの仕事の方針(7)

◆町政執行方針(続き)
◇II 重点政策の展開
4 豊かな心と個性ある文化を育む
令和6(2024)年度からスタートした本町の第6次総合計画のテーマは「こども未来共創都市」で、次世代を担う子どもをみんなで育てることを基軸としています。引き続き、教育委員会との連携を密にしながら、子どもが健やかに成長できる教育環境づくりを進め、多様な文化、スポーツ活動が、町民のみなさんの主体的な行動によって展開されるよう、支援に努めます。

(1)教育環境の充実
教育については、「第6次町総合計画」、「町教育大綱」、「町教育振興基本計画」に沿って、教育委員会が取り組む事業を支援していきます。

(2)文化とスポーツの振興
誰もが気軽に文化活動への参加やスポーツに親しむことができるよう、「社会教育中期計画」に沿って、社会教育と社会体育、生涯スポーツの諸活動を支援していきます。

(3)コミュニティ活動と国際交流の推進
集落の自治を推進する核となる「地域コミュニティセンター」の多様な活用が図られるよう、指定管理者との協議を進めます。
また、町民センターは引き続き商工会に管理を委託し、西富地区町民センターでは、西部地区の防災拠点、また、まちづくり活動の拠点としての多面的な利用の拡大に努めます。
中央倉庫群では、旧でんぷん倉庫を核として町民や来訪者などが交流し、気軽にくつろげる居場所としての活用が図られるよう、指定管理者との協議を進めます。また、利用の少ない1号倉庫は、本町のまちづくりに共感し、ともに本町の産業の発展に資する事業者への貸し付けを行う予定としています。
国際交流員(CIR)による交流事業では、町民やニセコ高校生との文化交流事業の推進、町の広報媒体の多言語化、外国人住民のサポート業務を担うなど、幅広い国際交流活動を行っています。本年度も一般財団法人自治体国際化協会(CLAIR)の支援を受け、多文化共生の理解促進と国際交流に取り組みます。

5 安全で安心な暮らしを支える
町民のみなさんが安心して暮らすことができるよう、防災対策の充実強化や生活基盤・社会基盤の総合的な整備に取り組みます。

(1)防災・危機管理対策
本町では、「町地域防災計画」、「町強靭化地域計画」、「町事業継続計画(BCP計画)」などに基づき、自治体としての危機管理体制を確保しつつ、防災関連備品の整備、減災対応機能の向上に努めています。今後も、防災訓練の実施や自主防災組織づくりへの取り組みを進め、自然災害へ向けた備えの強化を図っていきます。
原子力防災対策では、「地域防災計画・原子力防災計画編」に基づき、国、北海道、関係自治体などと緊密に連携し、引き続き町民のみなさんへの情報提供に努めつつ、泊原子力発電所の稼働を見据え、北海道電力株式会社との情報共有を進めます。
また、防災センター機能を有する役場庁舎は、防災対策の拠点として、町民のみなさんの安心と安全な暮らしに貢献していくとともに、町民のみなさんが気軽に利用することができる親しみやすい庁舎となるよう配意します。
消防業務については、羊蹄山ろく消防組合と連携を図りながら消防力の強化に引き続き努めるとともに、ニセコ消防庁舎の完成に向けて取り組みます。

(2)情報基盤の充実
本町の情報発信の拠点であるコミュニティFM「ラジオニセコ」は、災害時における情報提供の手段として大きな役割を果たしています。今後も行政情報をはじめ、町内の各種団体、観光イベント、ニセコルールにおける雪崩事故防止情報など、町民のみなさんの生活や観光客のニーズに根差した情報を提供できるよう支援をします。

(3)住環境の整備と定住促進
これまで、民間賃貸住宅に対する建設費への補助や省エネ住宅改修、耐震改修への補助、公営住宅の長寿命化などに取り組み、住環境の整備に努めてきました。今年度は、国の補助制度を活用し、新団地(モック)2号棟の建設を行います。

(4)道路交通網の整備
整備されてから年数が経過し、舗装の劣化や防護柵などの破損が進んでいる町道が多いことから、「道路維持個別施設計画」に基づき、財源となる起債などの活用を図りながら、適正な維持管理に努めます。
新たな町道の整備として、町道ニセコミライ通新設工事、中学校通歩道整備工事などを実施し、橋梁(りょう)では、昨年に続き「橋梁(りょう)長寿命化点検委託業務」を行うとともに、ガードケーブルなどの補修を進めます。また、冬期間の除雪については、町民のみなさんの協力を得ながら、冬道の安全確保に努めていきます。

(5)地域交通の確保
地域交通については、昨年3月に策定した「地域公共交通計画」に基づき、住民の生活や観光客の移動手段と利便性を確保する対策として、「周遊バス」の運行や、タクシー不足解消に向けた事業「ニセコモデル」、「にこっとバス」の運行を継続します。
北海道新幹線の札幌延伸に向けては、並行在来線の廃止後の長万部ー小樽の区間について、北海道新幹線並行在来線対策協議会後志ブロック会議(令和4(2022)年3月)において、バス転換方式とするとの方針の確認が行われ、北海道が沿線バス会社との協議を進めています。今後もこれらの状況について注意を払い、国、北海道、関係自治体との協議を進めます。
また、高速道路の延伸においては、北海道開発局との連携を図るほか、引き続き後志総合開発期成会と連携し、黒松内までの調査、事業化を国に要望していきます。

(6)空き家対策
平成29(2017)年度に策定した「空き家等対策計画」を基本に、放置された管理不全建物の解消に努めるとともに、ニセコ町不動産業協会と連携して別荘や空き家の適正な管理に努めます。

(7)公営企業(上下水道)
水道事業おいて、本年は、市街地区で新たに水量、配水施設の拡張を行うための配水池新設工事と導水管新設工事を昨年度に引き続き実施します。
下水道事業では、施設の適切な更新と維持管理を行うため、「下水道事業ストックマネジメント計画」と「農業集落排水施設最適整備構想」に基づき、国の補助事業を活用した下水道施設機械電気設備などの更新工事を進めます。