くらし 町民の皆さんの笑顔が輝くまちづくり 令和7年7月 町政執行方針(2)

■01 力強い産業づくり
●[農業]持続可能な酪農業を目指した第5期農業振興計画の策定
▽自給粗飼料の生産コストの低減
資材高騰が続く中、酪農・肉用牛の健全な生産には自給粗飼料の安定確保が重要です。自給粗飼料コストの低減や計画的な草地整備推進のため、補助事業を継続して活用します。

▽農業人材の育成
担い手不足が進む中、酪農体験や研修を通じて新たな農業者の確保と育成を支援し、酪農ヘルパー事業の人材育成促進や傷病時対応を含む運営支援を継続します。

・TMRセンターの整備、複数戸法人設立の支援
・新しい農業経営者づくり事業の推進
・農業担い手サポート推進事業による支援
・酪農ヘルパー事業の推進
・農業後継者などの結婚活動への支援
・公共牧場草地更新への支援
・計画的な草地更新、草地整備の推進
・家畜糞尿利活用施設整備資金への利子補給事業
・家畜疾病予防対策、健康な乳牛づくりへの支援

●[林業・野生動物]長期的視点に立った多様な森林づくり
▽計画的な森林整備
本町の森林は住民生活や生産活動に不可欠な役割を担っています。各種補助事業を活用し、計画的な森林整備を進めます。

▽特用林産物資源開発の調査研究
町内で採取したノリウツギは和紙文化や文化財補修に貢献しています。持続的な原料採取、中国栗の試験栽培など新たな可能性に挑戦します。

▽担い手対策
担い手不足や重労働の解消を目指し、地域おこし協力隊と連携して小型自走式ロボットの試験開発を進め、地域密着型の活用を検討します。

▽野生動物の適正管理
増加する農林水産業への野生動物被害の対策として、関係団体と連携し適正管理を推進します。また、ハンター育成や研究支援を継続し、エゾシカ肉など副産物の活用も検討します。

・町有林整備の計画的な整備
・新たな特用林産物の資源開発と活用の検討
・野生動物適正管理の実施
・官学連携による野生動物の調査、研究
・ハンター育成事業の推進

●[水産業]水産業の未来に向けた取り組みの推進
▽水産資源の回復・安定確保
本町の水産業は秋サケの低迷やホタテ減産が続いています。関係機関と連携し、資源回復に向けた取り組みに注力します。

▽資源回復と担い手育成
海洋環境の変化により、本町漁業は資源安定化に課題を抱えています。持続可能な水産業を目指し、生産基盤整備や資源回復、後継者育成に取り組みます。

▽漁業と加工業が連携した地域の魅力発信
地元水産資源を扱う水産加工業は、原料高騰や人手不足など課題を抱えています。漁業との連携で魚食普及や魅力発信を進め、産地機能強化と消費流通対策に取り組みます。

▽水環境保全の取り組み強化
森、里、川、海のつながりは豊かな自然環境と沿岸の循環を支えます。河川への負荷抑制のため、近隣団体と連携し、水環境の保全に取り組みます。

・未来の浜の担い手育成事業
・サケ、ホタテの資源回復と安定確保に向けた調査
・種苗放流試験事業への支援
・森、里、川、海の循環による河川環境の保全
・首都圏飲食店と連携した地場水産物の魅力発信とブランド力強化
・漁業着業資金保証料助成などの経営安定化対策
・海岸浸食対策、漁港などの維持管理要望
・密漁防止対策の取り組み
・新しい「地域ハサップ」の推進
・海岸漂着物の処理および海獣被害防止対策

●[商工業・起業・雇用]地域経済を支える商工業の活性化と課題解決
商工業は町民生活を支える基盤であり、地域経済を担う重要な存在ですが、原材料やエネルギー価格の高騰、人手不足、後継者不足など多くの課題に直面しています。地域経済の活性化を図るため、商工会と連携し事業承継支援体制を整備するとともに、賑わいづくりを目指した空き店舗活用策を検討します。
町内企業の情報発信や人材確保に向けた取り組みを進め、関係機関と連携して課題解決に努めます。

・標津町中小企業等振興会議を活用した振興施策の実施
・標津町中小企業融資制度の活用促進
・起業など支援による誘致促進
・移動販売車の機能的、多目的活用
・地元産業の就労機会づくり
・地域経済の安定や改善に対応する経済支援
・UIJターン支援による町内就業の促進

●[観光]日本遺産『鮭の聖地』を中核とした持続可能な観光地域づくり
豊かな自然環境や歴史、サケ文化などの地域資源を活かし、「サスティナブル・ツーリズム(持続可能な観光)」を推進します。また、南知床標津町観光協会の取り組みを支援するとともに、観光・交流拠点である「標津サーモンパーク」の「道の駅」登録に向けた検討を進めます。
また、日本遺産「鮭の聖地」を観光振興の核とし、その魅力を発信することで地域活性化を図り、交流人口拡大を目指します。

・標津サーモンパークの魅力向上
・持続可能な観光の実践
・SNSなど情報発信ツールを活用した戦略的PR
・標津町民まつり「水・キラリ」開催
・南知床観光協会への支援と観光地域づくりの推進
・日本遺産「鮭の聖地」を軸とした観光づくり

●[建設・公共投資]計画的な公共事業と災害対策の推進
▽計画的な公共事業の実施
生活を支えるインフラ整備や維持補修は、地域の発展と経済成長の基盤であり、計画的な公共事業の推進が必要です。地元企業の人材不足や経営課題にも配慮し、地域経済の安定を図ります。

▽災害に強いまちづくり
衛生環境の維持や災害への備えとして、水道施設や下水処理施設などの耐震化、修繕に取り組み、自然災害から人命や地域を守る対策を進めます。費用対効果を検証し、優先順位を踏まえた公共事業で、快適で住みよいまちづくりを推進します。

・計画的かつ安定的な公共事業の確保
・地元企業の育成と雇用の確保
・除雪体制の確立と雪害対策
・道路、橋梁の維持整備と老朽化対策
・町管理河川の河岸、河口対策
・新築、中古住宅取得助成事業の推進
・公営住宅の老朽劣化対策
・水道、下水道施設の計画修繕と改築更新・耐震化
・新たな水源の確保に向けた調査
・下水道未普及地域における浄化槽事業の推進
・簡易水道、下水道事業会計の適正な運営