くらし 〔特集2〕青森市の湧水地(ゆうすいち)へ行ってきました♪

青森市を流れる駒込川の源流部にあたるのが、北八甲田・田代高原の「グダリ沼」。北八甲田の峰々に降り積もった雪が解けて大地に浸透した後、地表に湧き出している神秘的な雰囲気の場所です。八甲田のガイドを務めて約40年となる「八甲田山ガイドクラブ」の相馬浩義さん(青森市、八甲田山荘経営)に案内していただき、新緑がまぶしい5月末、八甲田の雄大な眺めを楽しみながら現地を訪ねました。

■ガイドをしてくれたのは…
▽八甲田山ガイドクラブ
相馬 浩義(そうま ひろよし)さん

昭和35年生まれ。青森県青森市出身。26歳で城ヶ倉温泉で八甲田ガイドになり、平成2年八甲田山ガイドクラブ設立、翌年2代目隊長に就任。以来、冬はスキー、スノーボード、テレマークスキー、夏はトレッキングで八甲田をガイド。現在は拠点となる八甲田山荘の運営も引き継いでいる。

■八甲田山ガイドクラブ 相馬さんと行く、グダリ沼トレッキング!
▽トレッキングに必要な服装・装備など
・靴は山歩き用のトレッキングシューズが安心。
・虫刺されやけがを防ぐため長袖、長ズボンが◎。
・天候急変に備えてジャンパーなどの雨着を必ず持とう。

◆八甲田MAP
※本紙をご覧ください。

◇グダリ沼
田代高原の東側にある湧水地帯。名前は沼だが、北八甲田の伏流水が大量に湧き出て幅約20m、長さ約600mにわたって緩やかな清流を形成している。一帯は広葉樹に囲まれて自然豊かで、イワナなども生息。レンゲツツジ、オオタカネバラ、バイカモ、スギナモなどの植物が分布している。

◇グダリ沼で見られる植物
・レンゲツツジ
例年6月上旬から中旬ごろにオレンジ色の花が見ごろを迎えます。

・バイカモ
8~9月ごろ、グダリ沼の水面に白い花をたくさん咲かせる水草です。

・オオタカネバラ
標高千数百m以上の亜高山帯の植物ですが、標高600m未満ながら低水温のグダリ沼付近にも分布しているようです。花は6~7月ごろ。

Q.グダリ沼に行くにはどうすればいい?
A.青森市中心部から車で40~50分ほど(降雪期以外)。県道40号青森田代十和田線を十和田市方面に進み、田代平湿原を過ぎ、田代牧場入り口付近に駐車します。そこから案内板に従って見通しのよい旧牧野を5分ほど歩くと見えてくる、広々とした水の流れが「グダリ沼」です。八甲田ロープウェーや八甲田スキー場、八甲田山荘、酸ケ湯温泉などがあるエリアからだと車で15~20分ほど(降雪期以外)で着きます。

Q.グダリ沼がある田代高原はどんな所?
A.北八甲田の高田大岳や雛岳の麓に広がる、標高500~600mの広い高原で、八甲田の山々の眺めが素晴らしい場所です。キャンプ場や飲食のできるお店もあります。近くには植物群落が市の天然記念物に指定されている田代平湿原があり、ヒメシャクナゲ、ワタスゲ、レンゲツツジなどが花を咲かせます。湿原には木道が整備され、1時間ほどで歩くことができます。

Q.クマ対策で気をつけることは?
A.クマ鈴、ラジオなどで音を出したり、忌避剤を使ったりして、クマが近寄らないようにしましょう。クマは茂みなどに隠れていることもありますので、できるだけ見通しのよい場所を複数人で歩くようにしましょう。

※詳しくは本紙またはPDF版をご覧ください。

問合せ:観光課
【電話】017‒734‒5153