- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県いわき市
- 広報紙名 : 広報いわき 令和7年10月号
■「当たり前」を守る使命感を持って いわきに「道」を残す仕事
●土木政策課 加藤技術主任
本市の市道の総延長は約3,500km。日本列島を北海道から沖縄まで縦断する距離以上になります。その膨大な市道をいかに効率よく維持・補修できるか、日々考えながら業務に取り組んでいます。その中で、市民生活に与える影響や防災、まちづくり、物流・産業など、さまざまな条件によって決められる優先度づくりを行っています。
一方、地域の人口規模により道路の利用状況も異なり、ひとつのルールで優先度を決めることには限界があるため、地域の実情に応じた評価方法を考え、限られた財源を有効活用する方法を模索しています。
土木は、市民の皆さんの「当たり前」を守る仕事です。普段はあまり脚光を浴びる仕事ではありませんが、将来に続くインフラを支える仕事として使命感をもって取り組んでいます。
●維持保全課 今井技師
私が所属する維持保全課では、市道にひび割れなどの異常が無いか確認するため、毎日市内全域の道路を8台のパトロール車が巡回し、状況に応じて応急処置を施しています。また、通報を受けて現場に急行し、影響を最小限に抑えられるよう努めています。道路は24時間365日利用されるため、利用する方が安全に通れるよう、私たちは24時間体制で市民の皆さんの生活を下支えしています。
大好きなふるさといわき市に、文字どおり「道」を残せる貴重な仕事に携わっていることを誇りに思っており、市民の方から感謝の言葉を頂くことにやりがいを感じています。
限られた時間と予算の中で、すべての要望に応えられないこともありますが、一つ一つの声に耳を傾け、真摯に向き合っていきたいと思います。
●教育は安全な環境から
小川小学校 教頭 神谷 毅さん
小川郷駅前まで続く小川小学校の正門前の道路は、小川地区の主要な交通を担う道路で、交通量も比較的多いです。小川小学校には現在一五一人が在籍していますが、約8割の児童がこの道路を使って登下校しています。児童の保護者が交代で旗当番をして子どもたちの安全を守ってくれていますが、この道路の安全面を長らく課題に感じていました。
学校では集団での登下校の際などに2列になるよう指導していますが、この道路の歩道は一人歩くのがやっとなくらい狭く、車両が行き交うのも危険な状況でした。
そうした状況を不安視する声が保護者や地域の方からも多く寄せられており、学校としても教育委員会や警察、土木関係部署等と連携して通学路の危険箇所を共有する「通学路点検」などの機会に、対策の要望を出してきました。安全な環境でないと教育もままならない、そんな思いから早く対策をしてほしいと考えていました。
そして本年三月に拡幅工事が完了し、見通しも良くなり安全面が格段に向上しました。子どもたちが安心して登下校する姿を嬉しく思います。
土木行政のおかげで、学区内の通学路の危険箇所が少なくなってきました。今後も関係機関や地域の皆さんと連携して、子どもたちの安全を守っていきたいです。
