- 発行日 :
- 自治体名 : 静岡県菊川市
- 広報紙名 : 広報菊川 令和7年8月号
■Interview -インタビュー-
地域包括支援センターの支援を受けながら介護予防に取り組み、元気に生活する人にお話を聞きました。
地域包括支援センター 利用者
青野 すゞ代さん(緑ヶ丘)
地域包括支援センター スタッフ
綿野 真輝(まさき)さん
Q1 地域包括支援センターに相談したきっかけは何ですか?
青野さん
現在一人暮らしをしています。2年前に飼い犬が亡くなり、日課の散歩も行かなくなって、運動量が減り、体力の衰えを感じていました。
そこで、市が主催する高齢者向けの運動教室に通うことにしたのですが、この教室だけでなくもっと継続的に運動したいと思いました。
そんなときに、運動教室担当の市職員が「地域包括支援センターに相談してみたら」とアドバイスをくれたのがきっかけです。
Q2 地域包括支援センターとしてどのような支援を行っていますか?
綿野スタッフ
初めに、基本チェックリストを使って、青野さんの状況判定を行ったところ、生活機能の低下が見られました。そこで、地域包括支援センターが支援に入り、介護予防を行うことになりました。
青野さん専用のケアプランを作成し、生活機能などの改善のため、週に1回の運動型デイサービスを提案し、通っていただくことになりました。
青野さん
ケアプランを基に提案してもらった運動型デイサービスへは、通い始めて1年以上経ちます。高齢者に合った運動を教えてくれて、通ってよかったと実感しています。今では週1回の楽しみです。通っている人の中には、93歳の人もいて、私も負けていられないなと思います。
私くらいの年代の人の中には、こういったデイサービスに通うことに抵抗感を持っている人も少なくないと思います。介護予防としてだけでなく、周囲の人との交流の場としても通うこともできるので、おすすめです。
綿野スタッフ
現在は月に一度、電話連絡や自宅訪問により、青野さんの体調確認などを行いながら、見守りを続けています。
青野さん
綿野さんは本当に話しやすくて、どんなことでも相談できる、頼りになる存在です。
離れて暮らしている家族も、初めは心配していましたが、今では「地域包括支援センターの人がいてくれれば安心だね」と言ってくれています。
綿野スタッフ
訪問時に、日々の様子を明るく元気に話してくれる青野さんを見て、私もいつも元気をもらっています。
Q3 介護予防として、どんなことに取り組んでいますか?
青野さん
週1回の運動型デイサービスに加えて、月4回、地域で開催されている体操教室に通っています。
自宅では、畑仕事や足踏み器での運動のほか、新聞に掲載されているコラムをノートに毎日書き写しています。初めは家族から認知症の予防を兼ねて提案してもらったのですが、始めてみると面白くて、4年続けています。
綿野スタッフ
デイサービスだけでなく、自宅でもさまざまな方法で介護予防に取り組まれていて、とても良いことだと思います!
青野さんは、とても社交的な性格で、お友だちや近所の方など、周囲の人とつながりを持ちながら楽しく暮らされています。外出の頻度を増やして、他者と交流することも、介護予防としてとても大切なことです。
Q4 悩みを抱えている人へ伝えたいことはありますか?
青野さん
高齢者になると、悩みを抱えても誰に相談して良いかわからず、家の中に引きこもりがちになる人が多いと思います。
地域包括支援センターをはじめ、外には相談に乗ってくれる人たちがたくさんいます。
思い切って外に出て、まずは行動に移してみると良いと思います。
綿野スタッフ
私たちの仕事は、高齢者の皆さんが、その人らしく、いつまでもこのまちで元気に暮らしていけるようサポートすることです。
一人ひとりの状況により、支援内容は異なりますので、その人にあった支援をご提案します。
困っていること、悩んでいることがある人は、気軽に相談ください。
Q5 これからの目標はありますか?
青野さん
健康で元気でいること、周囲の人たちとの交流を続けていくことですね。現在88歳ですが、このまま健康に過ごして、ひ孫の成長を見守っていきたいです。
綿野スタッフ
青野さんがこれからも元気で暮らしていけるよう、地域包括支援センターとして、サポートを続けていきます!
■青野さんの元気の秘訣
・週1回通う運動型デイサービス。さまざまな機器を使って、およそ3時間しっかり汗を流します。
・地域で開催されている体操教室。体操しながら、地域の人と楽しくおしゃべりできることが元気の秘訣です。
・自宅での新聞コラムの書き写し。専用のノートのマスに一文字ずつ埋めていくと、1ページにぴったり収まるのが気持ち良い!
■地域の皆さんが安心して暮らせる環境づくりを
地域包括支援センターでは、介護や認知症、虐待に関することなど、高齢者の生活全般における幅広い相談を受け、支援に取り組んでいます。
今後も高齢化が進む中で、高齢者の皆さんとそのご家族が安心して暮らせる環境づくりを目指し、「身近な相談窓口」として、地域に根差した活動を一層推進していきます。
小さなお困りごとや悩みごとなど、どなたでもご相談いただけます。ぜひ、来所や電話などで、お気軽に地域包括支援センターをご利用ください。
長寿介護課 黒田 寿通(としみち)課長
問い合わせ:長寿介護課包括支援係(プラザけやき内)
【電話】37-1120