くらし Enjoy Kawazu River TOPICS 河津川を楽しむ

■アユの聖地「河津川」
天城山系の豊かな森林を源とし、河津町を流れながら大鍋川、谷津川等の支川を合わせて、相模湾にそそぐ清流「河津川」。河津川は、豊富な水量と良質な水質、天然遡上するアユがいることで知られ、多くの釣り人を魅了しています。
今年も6月1日からアユ釣りが解禁されると、釣り人が河津川を訪れ、竿を並べてアユ釣りを楽しんでいます。

■伝説の釣り師が生まれた河津川
天城の豊富な雨量、伊豆半島の急峻な地形による地理的条件がそろい、釣り人にはアユ釣りの聖地として人気の河津川ですが、釣り文化を広めた「山下福太郎」という釣り師が生まれた地としても知られています。
旧上河津村出身の山下福太郎氏は、自身が開発した「山下竿」という竿を使用し、大正後期から昭和初期にかけて近代友釣り技法を岐阜県長良川に伝えたといわれています。山下竿は友釣り、渓流釣りの名品ともいわれる「郡上竿(ぐじょうさお)」の原型になったともいわれ、河津川は当時からアユとの関わりの深い川であったことが分かります。

■河津川を守る人々
河津川の資源と環境を保全するために河津川非出資漁業協同組合は日々活動を行っています。
海にくらべて川や湖の魚の数は少ないため、捕るばかりでは、すぐに資源が枯渇してしまいます。資源保護のために河津川漁協では密漁の監視、放流、鳥よけのテグス張り作業や、河川工事の際には環境への悪影響をおさえつつ生息地や産卵場所を確保するため、行政や事業者に対して助言、要望を出す役割を担います。
また、河津川を訪れた人が安全に川遊びを楽しめるよう、草刈りを行い環境を整備します。その他にも、地域の人々に川に親しみを持ってもらうよう、小学生向けにアユの放流体験を行うなど、環境教育も行っています。

■河津川を楽しむために
令和7年6月1日から河津川遊漁規則・行使規則の一部が変更となりました。規則を守り、釣り人同士がマナーを守り、河津川の魅力を楽しみましょう。

◇「アユルアー釣り」が解禁
区域:全区域
期間:6月1日以降組合が定め公示する日から12月31日まで
内容:仕掛けはイカリ1段4本、チラシ3本以内

◇「アユ餌釣り」区間が一部変更
区域:
下流部…峰小橋から河口
上流部…河津橋から上流
期間:6月1日以降組合が定め公示する日から12月31日まで
今後も資源管理のため、豊泉橋から河口までの区域は10月11日~12月31日までの間全面禁漁となります。
その他詳細については、河津川非出資漁業協同組合ホームぺージでご確認ください。

問合せ:河津川非出資漁業共同組合
【電話】34-0316

■河津川のいきもの
ダムやえん堤の建設により生息地が分断されると、川のいきものの住家が失われてしまうことがあります。そんな中、河津川は現在も山・川・海の連続性が保たれており、海と川を回遊するいきものも多く見られます。