健康 【コラム】けんこうの窓~健康づくり課通信~

第55回:ポリファーマシーについて知ろう

《ポリファーマシーとは?》
「Poly」と「Pharmacy」を組み合わせた「多くの薬」を示す造語で、多くの薬を飲む事で副作用などが起きている、あるいは起きやすい状態になっていることを意味します。また、薬が多い事による薬の飲み間違いや、薬の飲み忘れなどもポリファーマシーに含まれます。

《なぜポリファーマシーになる?》
高齢になると複数の病気を持つ人が増え、受診する医療機関が複数になることもあります。1つの医療機関で処方されている薬は2〜3種類だとしても、受診先が増えるごとに薬も足されて、結果的にポリファーマシーが発生しやすい状態となります。また、薬による副作用を新しい病気だと勘違いし、その症状を抑えるために新たな薬で対処し続けることもポリファーマシーを起こす原因となります。

起こりやすい症状
〇ふらつき、めまい
〇もの忘れ
〇気分が沈む
〇眠気
〇便秘
〇尿が出にくい
〇食欲低下

《ポリファーマシーにならないために》
お薬手帳は1冊にまとめましょう。かかりつけの医師や薬局を持ち、自分の病気と服用している薬の情報を把握してもらうことが大切です。
重要なのは、必要な治療に必要な分だけの薬を使うことです。勝手に薬を減らしたり中止したりすることは絶対にしてはいけません。
もし「薬、多すぎないかな?」と感じたら、ぜひかかりつけの医師や薬剤師に相談してみてください。

執筆者:NTT東日本伊豆病院 薬剤師佐藤健志(さとうけんじ)

問合先:健康づくり課
【電話】978-7100