くらし わたしたちは平和を守り未来へつなぐ~小山町平和教育生徒派遣事業~(1)

7月24日(木)から26日(土)の3日間、町内3中学校の代表生徒6人が原爆被爆地・広島を訪問し、平和の大切さや原爆の恐ろしさについて学びました。実際に見聞きした中学生たちが何を感じ考えたのか、レポートを紹介します。
終戦から80年、平和を守るために私たちに何ができるのか、改めて考えてみませんか。

◆広島で学んだこと
小山中学校 渡邉 陽
私は、平和学習のテーマを「原爆によって変化した人々の暮らしを知る」に設定しました。
被爆者体験講話では、実際に被爆した方の息子さんの話を伺いました。原爆が爆発したときや爆発した直後のことについて話してくださり、原爆症のつらさや避難所での出来事、原爆で失った家族のことについても話をしてくださいました。
被爆者の体験談は、資料を見て感じることよりも心を揺さぶられ、改めて原爆の恐ろしさについて考えることができました。
平和記念資料館では、原爆後の写真やイラスト、被爆者が実際に身に付けていた服などの資料があり、原爆の威力がどれほどのものだったかを感じることができました。
平和学習を通して、平和の大切さについて深く学ぶことができ、原爆の恐ろしさや、今、日本が平和であることのありがたさを伝えていきたいと思いました。

◆広島の人々の闘いを知る
小山中学校 鈴木 晴大郎
僕は、今回の平和学習に「原爆で破壊されたものの重みを知る」というテーマで参加しました。
被爆者体験講話を聞き、衣食住を失った人や大切な人を突然亡くす悲しみにあふれた、悲惨な時代だったのだと思いました。また、原爆投下直後の広島の人々の葛藤を被爆者の家族から直接聞き、戦争の悲惨さを知ることができました。
袋町小学校では、「壁に残された伝言」を実際に見ました。文字がいたるところに書いてあったことが分かる展示で、原爆が一瞬で多くの人々を傷つけたという事実が分かりました。伝言は原爆によって発生した煤(すす)の上に書かれていて、原爆が学校中を一瞬にして煤で覆ったという事実を実感しました。いつも通っている学校がこのようになると思うと、とても怖かったです。
今回の平和学習で学んだ、原爆投下をはじめとする戦争の記憶を絶やさないよう、得た知識や経験をみんなに伝えていきたいです。

◆原爆の記憶を未来へ
北郷中学校 込山 桃歌
私はこの平和学習を通して、今までよりも広島の原爆が自分にとってより身近なものだと感じることができました。
私が特に衝撃を受けたのは原爆ドームです。自分の目で実際に見ると、写真で見るよりも感じることが多くありました。たとえば、原爆の被害を受けたその日がそのまま原爆ドームに残されていたことです。原爆ドームが崩れたときに出たがれきがそのまま建物の中に残っていて、戦後80年、少しずつ戦争や原爆の恐ろしさを知る人が減っている今、原爆ドームには「あの日」がそのまま残されていると感じました。
戦後80年という長い月日が流れた今だからこそ、改めて一人ひとりがこの歴史を未来へ伝えていくという意識を持つことが大切なのではないでしょうか。この貴重な経験を通して学んだことを忘れず、平和な未来を守るための行動につなげていきたいです。