くらし 中学校給食や市立病院など市の課題について意見交換 まちづくり懇談会QandA(2)

◆Q 市民の命に直結する救急医療や小児救急は、確実に守られますか。また、なぜ、その重要な役割が、病院の基本原則を示す「定款」に明記されていないのでしょうか。

◇A 救急医療・小児救急は、地域に不可欠な医療インフラであり、引き続き市立病院が責任を持って担います。
定款(法人の基本方針を定める文書)では、名張市立病院が地域で果たすべき役割として「二次医療」と「二次救急」を極めて重要な機能として位置づけます。
一方で、具体的にどの診療科をどのような体制で整えるかといった運営面の詳細は、変化する医療需要に機動的に対応できるよう、「中期目標・中期計画」などの計画文書で明示し、着実に実行していきます。

◆Q 財政健全化について、借金の説明ばかり前面に出ると市民は委縮してしまう。みんなが「よし、やろうか」と思えるような発信をしてほしい。

◇A 市の財政状況を正確にお伝えすると同時に、具体的な解決策を示しながら、行財政改革プランの説明をしていますが、結果として悲観的な印象を与えてしまう面があることは認識しています。
今後、公共施設の老朽化対策や長寿命化改修といった課題が本格化してくる中、その財源として貯金の積立が重要で、今後の財政運営の大きな目的の一つです。多くの借金でなんとか予算を組むのではなく、引き続き、計画的で健全な方法で財政運営を行っていきます。
改革は市役所だけで進められるものではありません。市民の皆さんと力を合わせて、未来に選ばれるまちを、ともにつくっていきます。

◆Q 市のブランドロゴ「なんとかなるなる。なばりです。」ですが、「なんとかなる」ではなくて「なんとかする」のが市長の姿勢なのでは。

◇A ブランドロゴは、地域でさまざまな活動をしている若い皆さんを中心に集まっていただき、名張の魅力が話し合われたワークショップから生み出されました。
発表当初、「なんとかなるなるって、市長、ええかげんやな」とよく指摘を受けましたが、このロゴには、「名張は困ったことがあっても、お互いの助け合いで『なんとかなる』まちなんだ」という想いが込められています。ロゴを通じて、温かい人のつながりや地域共生の取組を市内外に発信し、活動人口を増やしていきたいと考えています。もちろん、行政の立場としては、やるべきことはしっかりやるという姿勢です。

◆Q 大阪から移住してきました。子育て支援について、私は満足できるレベルです。ただ、それが市外にあまり伝わっていないのが残念です。

◇A 名張の子育て支援は、子育て世代から高評価を得ています。一方、他の世代や市外の人への情報発信には課題があるのだと思います。
昨年、子育て支援のホームページを刷新しましたが、小児救急センターや名張版ネウボラの取組を強みとして、引き続き、市外に向けて「産み育てるにやさしいまち」を発信していきます。そして、産科は何としても充実させたいと考えています。

◆Q 名張市は、人口減少に対応する形で、戦略的にまちの規模を縮小していく、いわゆる「コンパクトシティ」を目指していくのでしょうか?

◇A 名張市の今後のまちづくりの要は、急速な人口減少に適合した都市への転換です。一時的に人口が急増し、急速に高齢化が進むベッドタウンとして、財政悪化や地域の担い手不足が他自治体より早く顕在化していますが、先行して課題に取り組むことでフロントランナーになれると考えます。
市民意識調査では、市民の7〜8割が「住みやすい・住み続けたい」と回答。その理由として多いのが、まちの規模がコンパクトである点です。これを生かして、病院・学校・商業などの機能を中心部に集約しつつ、高齢者から子どもまで誰もが効率的に移動できる交通環境の整備を目指します。
あわせて、医療などは広域で分担・連携を推進。伊賀市を中心市とする定住自立圏に参画し、病院機能の役割分担、インフラ維持、技術職人材の共有を進めます。広域連携と機能集約の二本柱で、暮らしやすい都市の骨格を再構築していきたいと考えています。

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