- 発行日 :
- 自治体名 : 鳥取県境港市
- 広報紙名 : 市報さかいみなと 令和7年10月号
■9月定例市議会が9月2日から開催され、伊達市長が市政の概要を報告しました。
(9月定例市議会で可決された主な議案は、市報11月号に掲載します)
◇地域経済・市民生活の下支え
燃油をはじめとした、エネルギーや原材料等の価格高騰が、地域経済に大きな影響を及ぼしていることから、6月には全市民に向けて、2500円分の「第4弾さかいみなと応援券」を配布し、7月末現在で、約47%、約3800万円の利用がありました。
応援券の利用期限は、10月末までとなっておりますので、全ての方に利用いただけるよう、引き続き、周知を図ってまいります。
物価高騰等による影響が特に大きい世帯に向けては、生活保護受給世帯や児童扶養手当受給世帯などに対し、昨年度に引き続き、光熱費等の補助を行っており、7月末までに、609世帯に、一世帯あたり最大1万5千円を給付しております。
また、昨年度に引き続き、急激な為替変動の影響を受けた事業者に対する制度融資を利用した際の利子相当額を、最大3年間、全額助成しており、7月末現在で5億8千万円余の融資が実行されております。
引き続き、関係機関と連携しながら、市民生活や地域経済を下支えしてまいります。
◇市民の健康づくり
昨年度策定した「第2期境港市健康づくり推進計画」に重点的な取組として掲げた、「目指せ!高血圧ゼロのまち事業」を開始し、5月には、NP0法人日本高血圧学会が公募する「高血圧ゼロのまち」モデルタウンに認定されました。
本事業は、減塩対策に主眼を置き、食生活や生活習慣の改善への取組、そのノウハウを地域へ広げる役割を担う人材の育成を進めるとともに、減塩への取組のきっかけづくりとして、低塩うどん作り体験や減塩食品の試食などを取り入れた施策を展開しております。
そのほか、食に限らず、運動や禁煙など、高血圧予防につながる活動を行っている施設を募集し、「ニコニコ健康チャレンジ協賛施設」として認定するなど、様々な取組を通じて、「高血圧ゼロのまち」を目指してまいります。
歯の健康づくりのために小学校で実施するフッ化物洗口につきましては、鳥取県歯科医師会などと連携し、8月まで、各校の教職員や保護者を対象とした説明会を開催し、10月から、小学校でのフッ化物洗口を開始します。
4月から定期接種化された、帯状疱疹(ほうしん)ワクチンにつきましては、原則65歳から5歳刻みの節目年齢となる方を対象に、接種費用の一部を助成しており、7月末現在で408人の方が接種しています。
昨年度から取り組んでいる「次世代につながるしきゅう(至急・子宮)大作戦事業」につきましては、HPVワクチン接種や子宮がん検診、HPV検査のほか、若い世代の健康づくりの一つでもある、プレコンセプションケアについて、本年度から、対象年齢を20歳から25歳までに拡大し、また本年度に限り、26歳の方も対象に追加して、検診の無料券を配付したところであり、9月23日には、普及啓発のための講演会及び相談会を開催することとしております。
◇子育て支援
0歳から就学前までの一貫保育の実現に向けた公立保育園のリニューアルにつきましては、5月から、わたり保育園の新築工事が始まり、来年3月までの工事期間を経て、6月から、新園舎での保育を開始する予定としております。
既にリニューアルを終えた、あがりみち保育園では、1月から、ゼロ歳児の受け入れを開始しており、なかはま保育園では、10月以降のゼロ歳児の受け入れ開始に向けて、職員研修などの準備を進めているところであります。
◇高齢者福祉の充実
フレイル予防につきましては、昨年度に引き続き、7月に、東京大学高齢社会総合研究機構の飯島勝矢教授をお招きして「フレイル予防講演会」を開催しました。
講演では、フレイルサポーターや会場の皆様が参加して、フレイルチェックを実践したほか、境港商工会議所や鳥取県西部歯科医師会、フレイルサポーターなどを交えたシンポジウムを併せて開催し、フレイル予防の取組が、元気な「境港市」につながることを再認識する貴重な機会となりました。
今後も、フレイルサポーター養成講座を通じてサポーターを増やし、フレイルチェックの輪を広げるとともに、高齢者が、自分の健康は自分で守る意識を高め、健康づくりや介護予防に主体的に取り組んでいただけるよう、普及啓発に努めてまいります。
また、築40年以上経過している、境港市老人福祉センターの大規模改修につきましては、本年度から設計業務を行っており、会議室の増設など、利用者のニーズに合わせ、より多くの方に使っていただける施設となるよう、準備を進めてまいります。
◇地域福祉の推進
高齢化の進行やコミュニティ意識の希薄化などにより、民生委員の負担が増す中、民生委員の負担軽減や担い手確保に向けた取組として、4月に民生委員を補佐する民生委員協力員制度を導入しました。
これまで、民生委員が欠員となっている地区を支援するために、2名の協力員を委嘱し、地域の見守り活動などをサポートしていただいているところであります。
◇共生社会の実現
技能実習や特定技能の資格を有する外国人材は、本市の基幹産業である水産業をはじめ、市内企業にとっては欠かせない存在となっております。
外国人材の方々が、少しでも早く地域に馴染み、安心して暮らせるよう、やさしい日本語での様々な情報発信、日本語教室の開催のほか、国際交流員による通訳や相談等の支援を継続して行っております。
8月に開催した技能実習生等との夏季交流会には、多くの外国人材に参加いただき、日本の料理づくりや、浴衣の着付け、茶道、囲碁など、日本の文化を体験され、楽しみながら交流を深めることができました。
また、7月から、「境港市フォトコンテスト2025」として、「私が出逢った境港」をテーマに、日本在住の外国人が撮影した本市に関わる写真を募集し、10月には審査結果を発表する予定としています。
応募作品の展示やSNSでの発信を通して、日本で生活する外国人の境港に対する思いを、市民の皆様に感じてもらうとともに、国内外の外国人が境港市を知る機会となるよう取り組んでいるところであります。
今後も、本市で生活する外国人に対する支援や、多文化共生の取組を実施してまいります。
◇国際交流
8月8日、韓国・東海市から、日韓定期貨客船を利用して、サッカーチームの12歳以下の選手が来境され、2日間にわたり、市内サッカーチームとの交流試合を行ったほか、同行された東海市体育協会関係者と本市の関係者で、両市のスポーツ交流について意見交換を行いました。
今後も両市の間でスポーツや文化の交流が促進するよう、支援してまいります。