- 発行日 :
- 自治体名 : 鳥取県境港市
- 広報紙名 : 市報さかいみなと 令和7年10月号
◇人口減少対策
6月に「ストップ!人口減少 目指せ!だれもが働きやすいまちプロジェクトチーム」を立ち上げ、現在、本市の人口減少対策にかかる施策の総点検を進めているところであります。
これまで2回の検討会議を開催し、「病児保育など共働き世帯への子育て支援策の充実」や「若者への地元の仕事を知る機会のさらなる提供」など、委員から67項目の提案をいただき、その全てについて検証を進めており、10月には提言が出される予定となっております。
人口減少を食い止めるためには、雇用や所得の創出、男女共同参画や女性活躍など、多岐にわたる取組が必要であります。
この提言を踏まえ、境港商工会議所としっかりと連携して、若者や女性にも選ばれるまちづくりを進めてまいります。
◇水産業の振興
令和7年上半期の境漁港における水揚量は、マサバ、マイワシ等の豊漁により、約9万2千トン余で、前年比107パーセント、水揚金額については、129億9300万円余、前年比90パーセントとなりました。また、昨年より2ヶ月早く、7月末で水揚量10万トンを突破しております。
マグロ漁は、5月14日から7月7日まで行われ、漁獲枠の増加により、水揚量は1131トン余で、前年比106パーセントでありました。
平均単価は昨年並で、水揚金額は、17億3900万円余で、前年比104パーセントとなりました。
また、6月8日には「境港まぐろ感謝祭」が開催され、昨年より千人多い、約9千人の来場がありました。多くの方が境港産のクロマグロを堪能され、境漁港エリアの賑わいの創出につながったところです。
そのほか、昨年度に引き続き、境港天然本マグロPR推進協議会に協力いただき、市内幼稚園・保育園でのマグロ集会、マグロ給食、境港総合技術高等学校によるマグロ解体実習を実施しました。
境漁港につきましては、高度衛生管理型市場の主要施設の整備が終了し、令和8年度に全体の整備が完了する予定となっております。
そのほか、大阪・関西万博の開催にあわせ、関西国際空港の玄関口である泉佐野市が設置された、全国物産館「まるかじりジャパン」において、5月24日と25日の2日間、境港市産地協議会と共同で、水産加工品の調理販売を実施しました。
両日とも、大変多くのお客様にお越しいただき、水産加工品が飛ぶように売れ、産地境港を大いにPRすることが出来ました。
引き続き、鳥取県や水産業界と一丸となり、安全・安心な鮮魚と水産加工品をはじめ、産地境港を全国に売り込んでまいります。
◇農業振興
基幹作物である白ねぎにつきましては、「弓浜地区白ねぎ産地の生産振興プラン」に基づき、収穫・出荷作業の効率化や負担軽減を図る機械の導入支援、白ねぎの根痛み軽減や圃(ほ)場の排水の改善を図る栽培実証試験などに取り組んでいます。
また、新規就農者の支援体制充実に向けた「白ねぎ学校」では、本年度は、本市からの5人を含む19人が、栽培知識の学習、圃場での現地指導を受けておられます。
今後も生産者、鳥取県西部農業協同組合、行政が一丸となって、西日本一の白ねぎ産地を目指して取り組んでまいります。
また、荒廃農地対策として取り組んでいる早生樹の試験栽培につきましては、苗木の間隔を狭めた環境での生育状況等を分析するため、4月から6月にかけて、新たな栽培品種である、コゴメヤナギとオノエヤナギを、わせて156本植樹しました。
昨年5月から6月にかけて植樹した早生樹につきましては、7月末現在の平均樹高が、約1メートル90センチ、大きいものは約3メートル20センチと、概ね順調に生育しているところです。
引き続き、バイオマス発電事業者と連携し、生育状況等を検証しながら、試験栽培に取り組んでまいります。
◇観光振興
水木しげるロードの入込み客数につきましては、4月までは、対前年比約101パーセントと、ほぼ前年並みで推移しておりましたが、ゴールデンウィーク以降、前年比95パーセント程度で推移しております。
また、昨年よりも9日遅くなりましたが、8月3日に入込み客数百万人を突破しております。
9月29日には、NHK朝の連続テレビ小説「ばけばけ」の放送が開始されます。
物語の舞台となる松江市をはじめ、一般社団法人 中海・宍道湖・大山圏域観光局などと連携し、圏域全体の周遊観光促進に取り組み、さらなる誘客を図ってまいります。
現在開催されている大阪・関西万博では、7月1日の「今日は1日鳥取県」にあわせて行われたステージイベントに私も登壇し、「まんが王国とっとり」とともに「さかなと鬼太郎のまち境港市」をPRしてまいりました。
本市の夏の風物詩「みなと祭」につきましては、本年が80回の節目となることから、前夜祭として、プロミュージシャンを迎えた音楽フェスを6年ぶりに開催し、約1500人の観客にお越しいただきました。
祭当日には、地元で活動するアイドルグループやYouTubeを中心に活動するアーティストらによるステージイベントが行われ、フィナーレを飾る花火大会では、例年よりも多い2千発の花火が打ち上げられ、盛況のうちに終了することができました。
水木しげる先生の戦争体験をもとにした平和学習プログラムにつきましては、都市部で開催された旅行代理店との商談会に参加してPRを行ったほか、本年度からの取り組みとして、市内小学校のふるさと平和学習での活用を開始しました。
また、本プログラムをより充実させるため、鳥取県観光連盟や専門家の助言をいただきながら、水木しげる記念館での受講に加え、学校での事前、事後学習を取り入れることを検討しており、より多くの学校から訪問先として選定いただけるよう取り組んでおります。
米子鬼太郎空港につきましては、ソウル便が、3月31日に週5便に増便され、搭乗者数は、順調に推移しておりますが、冬ダイヤでは、機材の整備予定などによる機材繰りのため、週4便に減便となります。
また、5月29日には、台湾との季節限定の直行便が週2便で就航し、3月末までの冬ダイヤの運行が決定したところであり、引き続き、定期便化に向け、取り組んでまいります。
一方、昨年10月から週3便で運航されていた香港便は、「7月に日本で大災害が起きる」との風評による旅行控えなどの影響により、8月末をもって運休となりました。
引き続き、鳥取県や関係機関と情報共有を図りながら、国際線・国内線の利用促進に取り組んでまいります。
◇港湾整備
昭和南地区の国際物流ターミナルの新規岸壁整備につきましては、国において本年度の事業として採択されました。
また、8月28日には、中海・宍道湖・大山圏域の行政、議会、商工会議所等の経済界が連携し、国に対し早期完成の要望を行ったところであります。
今後におきましても、圏域一丸となり、早期完成に向けて取り組んでまいります。