くらし 9月定例市議会 市政概要報告(3)

◇圏域の連携
「米子・境港間の高規格道路」につきましては、国が本年度から、概略のルート帯や基本的な構造の検討を行う、「計画段階評価」を進めるための調査に着手しており、6月には、3つのルート帯案が公表されました。
地元の意見聴き取りを行うため、国土交通省において、8月6日から9月30日にかけて、米子市、境港市、日吉津村の全世帯と周辺関係企業等を対象としたアンケート調査が実施されています。
また、事業概要を説明しながら、来場者の意見や質問に直接対応する、オープンハウス方式での意見聴き取りも市役所や商業施設などで9月に行われることになっております。
計画段階評価の手続きが着実に進むよう、引き続き、鳥取県や米子市、日吉津村と連携して取り組んでまいります。
圏域内を8の字に結ぶ高規格道路ネットワークの整備推進につきましては、7月17日、「中海・宍道湖8の字ルート整備推進会議」に加盟している5市で、国土交通省と、鳥取県及び島根県選出の国会議員に対して、「米子・境港間の高規格道路」、「境港・出雲道路」、「山陰道」の整備推進や早期事業化について要望を行いました。
また、8月1日には、「鳥取県西部地域振興協議会」と「中国横断自動車道岡山米子線(蒜山IC〜境港間)整備促進期成同盟会」との合同で、国土交通省と鳥取県選出の国会議員に対して、「米子・境港間の高規格道路の早期事業化」や「米子道の四車線化の早期実現」など、鳥取県西部圏域の道路ネットワークの充実に向けた要望を行っております。
国に対しましては、引き続き、関係自治体や議会、経済界とともに、高規格道路の早期実現を強く働きかけてまいります。

◇学校教育
小中学校の再編につきましては、義務教育学校の現状や課題、学びの多様化学校の必要性について、5月に、先進地である、東京都八王子市と三鷹市の視察を行い、9月には、広島県福山市の義務教育学校の視察を予定しております。
この度の視察結果と、昨年度実施した児童生徒、PTA、教職員のアンケート結果を参考にして、本年中には、再編計画の素案をまとめてまいります。
策定した素案を基に、市民と、未来の子どもたちの幸せにつながる、より良い学校を作ることを目指して、令和9年度を目途に「境港市学校再編計画」を策定したいと考えております。
小中学校の水泳授業につきましては、小学校4校、中学校1校で、市民温水プールを活用した授業を実施しております。
スイミングスクールの専門コーチによる充実した指導により、子どもたちの泳力の向上、教員の負担軽減、安全な環境での授業の実施などの効果があり、来年度の実施校の拡大に向けて、受入側の体制や送迎バスの増便など、課題の検証を行ってまいります。
平和学習につきましては、市内の小学6年生が、修学旅行で訪れる広島の平和記念公園での平和学習、市内で起きた玉栄丸爆発事故などについて学習したほか、本年度からは、ふるさと平和学習として、水木しげる記念館での平和学習プログラムを受講しております。
水木しげる先生の戦争体験を通じ、「平和」と「生きる」ことの学びを深めてまいりたいと考えております。
学校給食費につきましては、物価高騰などによる食材費等の急激な価格の上昇に伴い、本年度から、1食当たりの給食単価を、小学校については、17円増の284円に、中学校については、18円増の328円に改定しましたが、その後、国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金の配分が決定し、この交付金を活用することで、本年度分の保護者負担額は据え置いております。

◇環境対策
ブルーカーボン事業につきましては、鳥取県水産試験場などの関係機関と連携し、新たな藻場づくりの実証実験を開始しました。
5月には、藻場となるブロック等を中浜港の海底へ設置し、米子市大崎地区の海岸から採取したウミトラノオの母藻を移植しました。
藻場がつくられる過程を定期的にチェックしており、7月にはウミトラノオの幼体の付着を確認し、ブロックに隠れるハゼやカニなどの姿も見られました。
引き続き、海藻の生育状況にあわせ、藻場造成による水質等の環境変化についても観察を続けてまいります。
清掃センター工場棟跡地へのストックヤード整備につきましては、7月から建設工事に着手し、順調に工事が進捗しております。工事期間中は、市民が搬入するごみを受付けながらの工事となりますので、事故の無いよう、安全対策に万全を期して進めてまいります。
環境教育の推進につきましては、「とっとりSDGs伝道師」を講師としてお招きし、8月10日に、夏休み親子環境教室を開催しました。
当日は、8組16人の親子が、地球温暖化やゼロカーボンの取組についての座学を受けた後、防災ゲームを使用した体験型学習を行い、地球温暖化について学びました。

◇快適な生活環境づくり
空家対策につきましては、7月末時点で、除却については27件、利活用については3件の補助金申請があり、本年度も、順調に制度の活用が進んでおります。
引き続き、市民の皆様にもご理解とご協力をいただきながら、空家の解消に取り組んでまいります。
公園整備につきましては、4月に境中央公園がリニューアルオープンし、みなとテラスと一体感のあるインクルーシブ公園として、多くの皆様に利用いただいているところです。
また、竜ケ山公園周辺エリアにおける屋根付き広場等の整備につきましては、年度内の完成に向けて整備を進めております。