- 発行日 :
- 自治体名 : 島根県安来市
- 広報紙名 : 広報やすぎ「どげなかね」 令和7年11月号
■医療提供体制の将来像(基本方針)
ー将来にわたって安全・安心な医療を提供するためにー
1.安来市立病院と安来第一病院は、経営統合を目指します
・人口減少などの社会変化に対応し、持続可能な医療提供体制を築くため、両病院の経営統合を目指します。
・統合後の経営形態は、社会環境の変化に柔軟に対応できる形を検討します。
・近隣の大学病院などとの連携を強化し、医療人材を安定して受け入れられる体制を整えます。
2.中山間地域の外来拠点施設を広瀬地域に設置します
・病院を集約化した後も、外来診療を続けられるよう、広瀬地域に「拠点診療施設」を整備します。
・デジタル技術等を活用しながら、無医地区を含む中山間地域での医療を継続します。
・伯太地域での医療は、安来市医師会との連携で引き続き維持します。
3.経営統合後の新病院を整備します
・安来市立病院の老朽化などを考慮しつつ、将来にわたり必要な医療機能や規模を検討し、新病院を整備します。
▽新病院が担う6つの医療機能(基本方針)
01.医療の窓口機能
高齢者をはじめとした患者さんの窓口として、救急対応や初期治療、入院受け入れなどを行います。必要に応じて、専門性の高い病院(高度急性期病院)などへ引き継ぎます。また、早期のリハビリテーションや介護施設などとの連携により、患者さんの早期退院と在宅療養を目指します。
02.不採算医療を担う
市の責務として、中山間地域での医療や救急医療などの不採算医療を継続します。人口の少ない中山間地域での医療や救急の受け入れは、採算が取りにくい部門ですが、皆さまの安心した生活に欠かせない医療サービスです。新病院でも、この役割をしっかり果たしていきます。
03.在宅療養患者のサポート
他の医療機関や介護・福祉施設と連携し、在宅療養中の患者さんが自宅や施設で安心して暮らせるよう、医療・介護を継続的にサポートします。訪問診療や入院受け入れなどの医療サービスを提供し、高齢になっても住み慣れた地域で自分らしい生活を最後まで続けられるよう、患者さんを支えます。
04.高度急性期病院の後方支援
医療機関には、初期対応を行う病院や高度で専門的な医療を行う高度急性期病院など、役割の違いがあります。そのため、高度急性期病院が軽症患者への対応で手がいっぱいになり、重症の患者を受け入れられなくなる状況は避けなければなりません。新病院では、治療を受けて回復しつつある患者さんや軽症・中等症の患者さんの受け入れを強化することで、松江や米子などの高度急性期病院をサポートします。
05.災害・新興感染症への対応
新型コロナウイルスなどの新興感染症が広がった際は、入院や外来、検査などの必要な医療を迅速に提供します。また、災害発生時には、負傷者の受け入れや治療など、必要な医療を担います。
06.医師の確保
医師を育成するための指導医を確保し、研修機能を整備します。また大学病院などとの連携を進め、必要な医師を安定して確保できる体制を整えます。
Next 今後の進め方
持続可能な医療提供体制の実現に向け、医療機能や規模などの詳細について、今後も協議を継続していきます。関係機関や市民の皆さまの意見を伺いながら、令和8年度を目標に基本構想を策定し、皆さまにお知らせする予定です。引き続き、将来にわたって安全・安心な医療を提供するための体制づくりを進めていきます。
問合せ:地域医療推進室
【電話】23-3277
